27日付AirForce Magazine「Daily Report」によれば、開発遅延等の諸問題が報じられている中でも、F-35に興味を示している国が共同開発国以外にも5カ国も現れたため、受注量が増えて機体単価の高騰も抑えられるようです。
国防省側の単価への楽観的な見方もこれが背景にありそうで、製造元のLockheed Martinも笑いが止まらないようです。
営業担当副社長のSteve O’Bryan氏がインタビューで
●F-35のオリジナルのパートナー国であった8カ国(Australia, Britain, Canada, Denmark, Italy, the Netherlands, Norway, and Turkey)からは、約700機の受注を見込んでいたが、他に興味を示す国が増えてきた。
●サインしたか又は強い興味を示している国として、イスラエル、日本、シンガポール、韓国、スペインがあり、これらの注文予想機数をあわせると、パートナー国8カ国よりも多くなる見込み。
●世界には約4500機のF-16があり、今後30年間で機種更新が見込まれる。これに続くのがハリアー、トーネード、F-18等である。
●潜在的なF-35需要は、米国内用2400機のほぼ倍になるだろう。
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あのぉ・・この5カ国で700機以上購入する(買わされる)とすると、日本は何機受け持つのでしょうか??? イスラエルと日本で500機??ぐらい買わないと・・つじつま合いませんね・・恐ろしい試算でした。
CSBAレポートの提案で唯一信頼性を下げているのは、日本への提案で「第4世代戦闘機の追加購入」と米政府への「日本への5世代戦闘機売却許可」の部分です。あれだけ日本の基地が中国の射程内で脆弱だと書き連ねておいて、最後の最後で「日本よ戦闘機を買え」とは・・笑いました、あきれました。CSBAにも米軍需産業から資金が?・・・
戦闘機の売り込みだけは産軍複合体ががっちりです。ゲーツ長官も一緒になって「日本にはF-35とFA-18と最新F-15の3機種を提案する」と1月の来日時には発言する始末・・・
米空軍以外の他国の空軍には、当面旧来思考の「空中戦命」思想を堅持させて、米国の優位を維持しようとでも考えているのでしょうか・・・。もちろん米軍需産業の生き残り支援の意味もあるのでしょうが・・・。買う方が悪いんですが。最後には・・(悔し涙)
「ゲーツ長官が空軍へ最後通牒」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-17
「空軍士官候補生へ最終講義」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07
「イスラエルがF-35で苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-01
「デプテューラ去る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-24
「米空軍F-15続々前線撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-28-1
「米空軍F-35は航続距離不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-14
「空海軍用F-35は2017年以降」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-24
それでも・・ゲーツ長官の海軍士官学校卒業式スピーチ(27日)にはやっぱり「こみ上げるモノ」があります。特に最後の方・・まんぐーすも引退以降年を取りましたか・・最近どうも涙もろくて・・。でもやっぱり日本にも欲しいですね・・・こんな人物。