再確認オバマ35兆円削減演説

obamaFiscalPolicy.jpg忘れてました・・。今後の米国防政策に最も影響を与えるであろう、2025年までの国家安全保障予算を約35兆円削減($400 billion)する件に関する4月13日のオバマ大統領演説をご紹介していませんでした。
全体は40分以上のかなりの量ですので、国防予算に関する部分の概要のみを、ホワイトハウスのwebサイトより
オバマ大統領による驚愕の発表内容は・・・
●2つめは、国防予算に更なる節約を見いだすことである。
●軍の最高指揮官として、国家安全保障以上に重要な責務はないと感じており、国土と米国益の防衛に関し、妥協するような削減は決して行わない
obamaFiscalP2.jpg●しかし、マレン統合参謀本部議長が述べたように、米国の安全保障にとっての最大の長期的脅威は米国自身の負債である。
過去2年間にゲーツ国防長官は勇敢に無駄経費の削減に取り組み、約35兆円($400 billion)現在と将来の国防支出を削減した。私はもう一度この規模の削減が可能だと考えている。
●我々は無駄を削り効率性を改善するだけでなく、変化し続ける世界での米国のミッション、能力、役割を根本的に見直さなければならない。
●私は、ゲーツ長官とマレン議長とともにこの見直しを行い、見直し終了後に特別な決断を行うことになる。
ゲーツ長官の過去の削減策
「14兆円精査案で政府議会と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-07
「ゲーツの取得開発改革指針」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-15-1
「国防省と議会にも宣戦布告」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-09
「アイゼンハワー・ライブラリ演説」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-11
「本ブログ過去主要記事」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-23
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説明が前後しますが、この国防予算削減は国家予算全体を今後12年間で約340兆円($4 trillion)削減し、財政赤字を削減することを狙いとした施策の一部です。
単純に考えると、国家安全保障分野が全体の1割の削減を担うわけです。
上記では「2つめ」の国防費関連から引用しましたが、
1つ目は、歳出の伸びを今後12年間を認めないこと、
3つ目は医療関連費の削減
4つ目は、富裕層対象の減税の延長をこれ以上認めないこと、です。
obamaFiscalp4.jpgまた上記演説トランスクリプトでは「additional savings in our defense budget」と、明確に国防費からの削減を意図した表現になっていますが、4月13日以降のゲーツ長官等会見でのやりとりからすると、安全保障経費全体から35兆円と理解されているようです。
ただし、国防省予算が安全保障経費の大部分を占めている(正確には知りません)のでしょうから、影響の大きさに変わりはないモノと思いますが・・。それと・・引用されたマレン議長もたまりませんね・・これこそ「揚げ足取り」じゃないでしょうか・・
しかし・・
fundamental review of America’s missions, capabilities, and our role in a changing world
●make specific decisions・・・とは何を意味するのか・・意味深です。

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