(噂)次の統合参謀本部議長

本年10月で任期が終了するマレン統合参謀本部議長の後任人事について、10日付「DOD Buzz」がペンタゴン内の噂を記事にしています。
カートライト副議長(海兵隊)、スタブリディスNATO司令官(海軍)、シュワルツツ空軍参謀総長が現在の有力候補らしいですが、カートライト副議長は最近の監察レポートでちょっと「シミが付いた」と表現されており、NATO司令官と空軍参謀総長が現時点でリードとの描写です。
カートライト統合参謀本部副議長(Marine Gen. Hoss Cartwright)
Cartwright.jpg●彼が候補者になることに誰も驚かないホワイトハウスでの受けが極めて良いことは皆が知っている。
●戦略コマンド司令官の経験があるものの、最近戦闘の指揮を執ったことがない点が影響する可能性がある。ただし、現マレン議長も海軍トップから同議長に就任し、それ以前にはNATOの平和維持活動をバルカン半島で担当した程度であったことから、影響ないとの見方もある
●マレン議長と並んで、カートライト副議長の戦略的思考力と計画力を評価する声は高い。また記者会見での、そつの無い受け答えも定評があり、スピーカーとしてのポイントは候補者の中で最も優れている。
●しかし最近の監察レポートで、女性副官(female aide)との関係が指摘されたことは彼の可能性を傷つけた
スタブリディスNATO軍司令官(Adm. James Stavridis)
Stavridis.jpg●同海軍大将はオバマ政権に最もフィットするかも知れない。政権指導者サイドが評価に重きを置く、表現能力、歴史的事実の掌握、重要なコンセプトやアイデアの討議能力に同海軍大将は大変優れている
●海軍筋は、同大将をその業績と多彩な能力から、最も有力な候補者だと信じている。一方で、軍人最高位の議長職を海軍大将から海軍大将へ引き継ぐことの是非について、どのように影響するかは不明である。
●ちなみに現職務の名称はNATO commander and Supreme Allied Commander of Europe
シュワルツ空軍参謀総長(Gen. Norton Schwartz)
Schwartz.jpg●かねてよりカートライト副議長の後任候補として名前の挙がっていた空軍大将であり、驚きはないだろう。
前回空軍が議長職を占めたのは2005年のマイヤーズ空軍大将であり、その前は1982年まで遡らなければならない。それ故に空軍側の同大将議長就任は悲願であり、各方面に働きかけが行われているようである。なお、この際の副議長にはオディエルノ陸軍大将を押す模様
●シュワルツ大将はしかし、特殊作戦分野の勤務が長いことから、雄弁さや政治的な巧みさの点でNATO軍司令官の後塵を拝する
その他の考慮要素と噂
westgates.jpg●9日付のWall Street Journal紙は、「ペトレイアス陸軍大将を議長に」との訴えを掲載したが、ペトレイアス大将はNATO軍司令官を務めた後、引退を望んでいると言われている。
マレン議長の任期が切れる時点で「誰が国防長官か?」も大きな要素となる。信憑性の高くない我々の情報では、ゲーツ国防長官は夏に辞任すると言われており、後任の国防長官が議長選任に関わるとすれば振れ幅が大きくなる可能性もある。
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地震のため、更新の間隔が開きます。

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