10日、フロノイ米国防次官(政策担当:Michele Flournoy, the undersecretary of defense for policy)が記者会見を行い、馬曉天・人民解放軍副参謀総長(General Ma Xiaotian :deputy head of the People’s Liberation Army General Staff Department)とワシントンで、防衛政策に関する包括的な議論を行い、1月のゲーツ長官の訪中への道筋をつけたと語りました。
フロノイ次官は会見で・・・
●我々は、米中軍事関係や米中の包括的な2国間関係について議論した。また、米中軍事関係がより継続的で信頼感ある物にしていくための枠組みのシフトについても議論した。
●海上安全航行や地域安全保障、例えばアフリカ、北朝鮮、アフガン・パキスタン、イランなどについて議論した。
●米国は、中国の国連の場におけるイランの核開発への制裁努力について感謝する。
●米中は、米国のNPR(核態勢見直し)やBMDR(弾道ミサイル防衛見直し)についての見方について意見交換した。
●米国は、中国の軍事的投資に関する透明性の確保が重要であると伝えた。
そして・・・
●前向きな議論であった。全ての問題で双方が合意したわけではないが、意見を異にする分野で、我々は率直で飾らない生産的な意見交換を行った。
●今時の議論は、米中間や米中軍間のより生産的な関係へ向けての基礎を形作る物である。
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先月11月19日に同次官が記者会見を行い、馬曉天・人民解放軍副参謀総長との会談を予定してるムネを発表していましたが、そこで述べていた・・・
●我々は難しく対立点のある課題についても話し合うつもりだ。我々は中国側に、戦略とドクトリン、そして将来計画についてのブリーフィングを依頼している。このようなトピックを議題で取り上げるのは初めてである。
●我々は、中国側が決められたせりふ(script)から離れ、共通の利害を持つ課題について良い意見交換が出来るかに注目している。また透明性は、米中軍事交流におけるキーワードである。
等について中国側から説明があったのでしょうか・・・
関連過去記事
「米中軍事交流の今後」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-23
「米中軍事交流再開へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-10
ほぼ同じタイミングに地球の裏側では、マレン統合参謀副議長が日本で記者会見を行い・・・・
冒頭で「非常にシュートノーティスな訪問を受け入れていただき感謝している」と述べています。そしてゲーツ長官の中国訪問が実現しそうであることを説明しています。
ゲーツ長官の日本訪問について、一応説明に来てくれたのでしょうか。それとも、北朝鮮情勢が予想以上に危うく、今後早急に日米韓で何かを詰める必要が生じたのでしょうか・・・。
管総理の「韓国在住の日本人の救出に自衛隊機が使用可能か、韓国側が受け入れてくれるか等々を検討する必要がある」とのとってつけたような発言が飛び出すあたり、気になるところです。
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