先日も米空軍が改革の中にあることをお伝えしましたが、一般には目立たない、しかし現場へのインパクトが大きい部門での改革も始まっています。
航空機の整備要領を見直して、トータルの整備期間を短縮し、航空機の実働時間をアップさせようと言うもので、米空軍にとって30年ぶりの大改革だそうです。新方式の名称はHigh-velocity maintenanceです。
元のアイディアは民間旅客機の最近の整備方式を参考にしたとのことですが、下手をすると人員の削減やポストの削減につながりかねない改革に着手するあたりが米国らしい斬新なところです。まあ逆に改革の話題なのでこの時期の米空軍HP(http://www.af.mil/news/story.asp?id=123160757)に掲載されるのでしょう。
簡単に説明すると、これまで5~6年ごとに160日間ほど航空機を修理工場に運び込んで大がかりなオーバーホールを行っていたものを、18ヶ月にインターバルを短縮して2~3週間で1回のオーバーホールを終了するというものです。これによりトータルの航空機の非稼働期間が従来方式の半分以下に短縮される見込みだそうです。
そのほかに、飛行部隊で事前チェックをすませて大きな問題点を早期に把握しておき、修理工場が当該機搬入前に修理部品や機材を準備できるようにすることにより、航空機の待機時間を短縮するらしいです。
まず手始めに7月31日からC-130輸送機で開始し、他の機種にも拡大していく予定とのこと、全体の整備費用が削減できるのか、整備に必要な人間が減らせるのかは不明ですが、他国軍への影響も十分考えられます。
米空軍の改革に関しては「米空軍、無人機の未来を語る」http://blog.so-net.ne.jp/holyland/2009-07-25/ もご参考に。
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