23日、オバマ大統領は副大統領、国防長官、マレン議長、ペトレイアス中央軍司令官を従えつつ、ホワイトハウスのローズガーデンでステートメントを発表し、マクリスタル司令官の辞任を受理し、後任を上司であるペトレイアス司令官が引き継ぐことを発表しました。
なお、中央軍司令官の後任には、中央軍副司令官を2008年から務めていた海兵隊のLieutenant General John R. Allen氏が司令官代行(Acting Commander)のかたちで就任しました(6月30日)。
ステートメントの冒頭、辞任と後任を告げた後、国民に向かい、マクリスタル司令官のこれまでの軍人としての功績をたたえるように呼びかけ、今後の活躍に期待するとも言及しました。
そしてスピーチの最後にも・・・あらためて
So, once again, I thank General McChrystal for his enormous contributions to the security of this nation and to the success of our mission in Afghanistan.
と述べ、with considerable regretをもって辞任を受け入れた、と述べました。
もちろん、今回の発言が受け入れがたいモノで、シビリアンコントロールに反し、チームが一体となって取り組むべき難問を前に、このような行為はふさわしくなく、指揮官として不適切である、と明確にしました。
残りは、国が一つになって前線の兵士を支えること、マクリスタル前司令官の戦略は間違っておらず、ペトレイアス大将がその継続を遅滞なく図ること、そしてタリバンの勢いをそぎ、アフガン自立の支援することを明示しました。
それにしても、オバマ大統領は・・まさに「断腸の思い」な様子でした。。。。
昨日の段階ではメディアはマクリスタル発言自体を大きく取り上げるのみでしたが、23日になってマクリスタル大将が「誠実」で「自制心の固まり」のような人物であって、これ以上「高潔な軍人」を現役の中に探すのは難しい、との識者等の言葉が主流を占めるようになってきています(CNN、ABC、NBC、FOX等々・・)。
そして、彼を誰がそこまで追いつめたのか・・・といった議論も聞かれるようになってきました。
次は、バイデン副大統領や駐アフガン米大使、はたまたジョーンズ大統領補佐官に、そしてオバマ大統領に矛先が向くかもしれません・・・・。
「退役式 マクリスタル大将」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-24
(400記事記念の特別保存版記事)
「ゲーツ改革のまとめと整理」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17
「400記事記念 反響大の記事特集」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-18
←後任者として、中央軍司令官との兼務で
アフガンの指揮を執るペトレイアス大将
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