(番外編)CSBA中国対処構想

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3月26日付日本経済新聞の一面特集記事「日米安保50年-同盟の寿命-」は以下のような書き出しで始まっています(要旨のみ)・・・・・
2010QDR2.JPG2月下旬、米国防省から2人の「使者」が東京に来た。戦略策定を担当するヒックス国防副次官とシファー国防次官補代理である。発表したばかりのQDRを日本に説明し理解を得るためだ。
米側の「使者」曰く、「冷戦中は欧州での米ソの対決を想定し、大規模な空と陸の共同作戦を準備した。今度はそれを空と海でやる。重点は西太平洋だ
●日本側関係者の表情はこわばった。露骨に名指しこそしないものの、中国軍を念頭に置いていることは明白だったからだ。
ヒックス副次官らは「日米の役割分担が課題になる」と日本の協力にも期待をのぞかせた
Anti-Access2.JPGヒックスとシファーご両人が「今度はそれを空と海でやる。重点は西太平洋だ」と言い放ったのは、紛れもなくJoint Air-Sea Battle Conceptを基にしての発言であり、CSBAのレポートはその中身の方向性を示すものです。ちなみに「欧州での・・大規模な空と陸の・・」は80年代の「Air-Land Battle」のことです・・・
日本側関係者の表情はこわばった」のは、QDRについての読み込み不足と在米日本大使館からの情報が的はずれだったことが原因でしょうが、恐らく普天間で忙殺されていたのでしょうワシントンの人は・・・。
それと何よりも「東京の郊外より・・・」を読んでいなかったからでしょう(2月前半には概ね論点を提示していたのに・・・遠目涙・・発信力不足痛感・・・)
上記米側からの説明に対する鳩山(前)政権の反応は、以下の記事の前半部分をご覧下さい。
「(Ver.2)QDRから日本は何を読みとるべきか」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-01-1
ため息が出ますが・・政府も仕切直すそうなので、CSBAレポートの第5章「Point of Departure Concept」から最後のQ&Aをお届けします。
Q なぜJoint Air-Sea Battle Conceptの施策実現を急ぐ必要が有るのか?
chinaecono.jpgA1 中国の軍事力増強が急速で軍事バランスの不均衡が加速度的に拡大しているから。現状の米の軍事力増強では有効な抑止力維持に繋がらないから。
A2 米国や日本の経済情勢やその将来を考えた場合、将来が今より軍事力整備に適しているとは考えにくい。早く始めないと国が持たない。
A3 米国が現状の国防力整備を続けていたら中国との軍事不均衡が拡大し、日本等の同盟国が、同盟の信頼性に疑問を持ち始め、独自路線を歩みかねない。 
米国は自分の国益のために日本のことも考えてる・・・などと喜んではいけませんね・・・戦場に近いのは米国ではなく極東の日本ですから・・・。それと抑止が大事ですから・・大陸は独裁国家ですから。
新しい政権にはよく考えていただきましょう。普天間や北朝鮮の後に「本丸」が控えていることを・・・
「CSBA中国対処構想」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-18
 (その2)から(その5)(しつこく最後) 
        ↓  
「(その6)CSBA中国対処構想」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-24
「Air-Sea Battle Conceptの状況」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23-1
「嘉手納から有事早々撤退?」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13
「米の対中国新作戦は「Joint Air-Sea Battle」」
   → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-05
「Joint Air-Sea Battle Conceptは平成の黒船」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-09
「QDRから日本は何を読みとるべきか(Ver.1)」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-07
「どんな兵器を:Anti-Access環境対応」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-04

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