“We don’t take any sides in those disputes,”(米国はどちらにも付かない)
“That’s exactly the kind of situation we’re trying to avoid,”((尖閣での日中の衝突について)これこそ我々が正に避けなければならない事態である)
19日、軍事記者のインタビューに答えたフロノイ国防次官(政策担当Michele Flournoy, the undersecretary of defense for policy)が、アジア政策について語りました。冒頭の発言は、南シナ海や尖閣の問題について言及した際の発言振りですが、本日は米中軍事交流について語った部分を22日付米国防省HP記事から紹介します。
1月の台湾への右記売却決定後に中断していた米中軍事交流が再会の兆しを見せていることは以前ご紹介しましたが、フロノイ次官は具体的な日程について語っています。
過去の関連記事
「米中軍事交流再開へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-10
(オン・オフを繰り返す交流)
●米国は経済や外交関係と同様に、軍事部門でも関係を維持したいと考えている。しかしその代わりに、両国の軍事交流は彼らがスイッチを握っているようにオン・オフを繰り返している。
●台湾へ防衛的な武器を売却したり、大統領がダライ・ラマをホワイトハウスに招くとスイッチがオフになる。
(再びオンの兆し)
●既に米中軍事関係者はハワイで、海上の安全保障と安全航行に関する議論のテーブルに付いた。喜ばしいことだ。
●12月、私のカウンターパートである馬曉天・人民解放軍副参謀総長(General Ma Xiaotian :deputy head of the People’s Liberation Army General Staff Department)をワシントンに招く予定で、防衛政策に関する包括的な議論が率直に生産的に行えることを期待している。
●ワシントンでの馬将軍との会談は、来年早々に計画されるであろうゲーツ国防長官の訪中の「地ならし」をするであろう。そして2011年の本格的な軍事交流や軍事演習の先駆けとなるだろう。
●米国側は、これを持ってこれまでのオン・オフの繰り返しを終わりにしたいと考えている。
(より率直な話し合いを望む)
●透明性、対話、対立解消、情報共有が重要である。我々は共にアジアで活動している。対話を続け、誤判断を回避し、誤解をなくすためにより高い透明性が必要である。
●我々は難しく対立点のある課題についても話し合うつもりだ。我々は中国側に、戦略とドクトリン、そして将来計画についてのブリーフィングを依頼している。このようなトピックを議題で取り上げるのは初めてである。
●我々は、中国側が決められたせりふ(script)から離れ、共通の利害を持つ課題について良い意見交換が出来るかに注目している。また透明性は、米中軍事交流におけるキーワードである。(以上が記事概要)
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記事から推測すると、まず広くアジアの重要性を語り同盟国の存在を持ち上げ、最近の南シナ海や東シナ海での衝突を懸念し、中国との関係についてたっぷり語り、インドと北朝鮮について付け加えてインタビューは終わっています。
聞き手の質問により左右されるのでしょうが・・・国防省が今訴えたいことは以上なのでしょう・・・。
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