米国防省員が最も閲覧している軍事情報サイトと豪語する「Defense Tech」が、8日付記事で戦闘機に関する2つの話題を掲載しました。
一つは「日本は独自のステルス機を2014年までに飛行」、もう一つは「海兵隊が海軍型F-35導入を明言」とのタイトルの記事です。
中でも「日本のステルス機」に関する記事には他記事を圧倒する数の読者コメントが寄せられており、発言の主である吉岡空将もさぞかしご満悦かも知れません・・・
記事「日本は国産ステルス機を2014年までに飛行」
●防衛省の空担当技術開発官である吉岡秀之空将が、7日AP通信のインタビューに答え、ステルス技術実証機である「心神」は2014年に初飛行が可能であろう、と述べた。
●「心神」の研究を始めて2年になるが、研究は順調に進んでいる。しかし同機の成功が量産に直結しているわけではないと吉岡空将は強調した。
●また同空将は、米国が議会の決定によりF-22を日本に売却しないと決定した2009年以降、これまでに約400億円を投入して進めてきた、と語った。そして実証機が成功した場合、その後については2016年に日本政府が決定する、と述べた。
●ATD-Xと呼ばれる本計画が、日本が行っている次期戦闘機の機種選定(F-35、FA-18、Tyhoonの間の争い)に取って代わるモノではないが、F-22と同等のモノを製造できる日本の技術を示すために行われている、とAPの記事は結んでいる。
記事「海兵隊が海軍型F-35導入を明言」
●8日、エイモス海兵隊司令官は、海兵隊がF-35C(海軍の艦載機として開発中)の運用を見据えている事を認めた。
●この発言は、トラブル続きで「保護観察下」にある垂直離着陸型のF-35Bが中止になった場合の海兵隊航空戦力を方向付けるモノであり、同時に海兵隊が空母発進の長距離攻撃能力を維持する事を意味する。
●海兵隊が当初考えていた垂直離着陸型は、空母の甲板に与えるその排気の熱とガスの影響が懸念されてきたところである。
●かねて本サイトが指摘したように、本当に多額の開発費をかけて垂直離着陸型を開発する必要性があるのか、現在のハリアー垂直離着陸機がどれほど有効だったか、等々を検証する必要がある。
●なお現時点では、海軍と海兵隊が購入を予定している680機のF-35の内、何機がB型で何機がC型かは明らかになっていない。
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「心神」に関する記事へのコメント欄には、「日本やイスラエルや豪にF-22を売却すればコストも下がって良かったのに」、「日本経済の見通しが暗いから、日本には不可能」、「米国の協力無しには難しい部分があるはずだから、共同開発にして日本の技術をゲットしろ」等々の意見が並んでおり、結構サイト内が盛り上がっています。
しかし・・、上野のパンダが「シンシン」と命名されたことで、「心神」の今後が危ぶまれるところです。
戦闘機関連
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