6日付「Defense News」によれば、4日午後からソウルとその近郊や軍事境界線近くの仁川等の町で、携帯電話が妨害を受けたり、GPSが正常に作動しない状況が断続的に発生しており、6日現在でも携帯電話が使えないと上記地域の住民の一部が訴えている模様。
韓国のMBC放送は、北朝鮮軍による仕業だと報じている。
韓国国防省の報道官は直接的なコメントを避けたが、「北朝鮮がGPS妨害技術獲得に動いていることは認識している」とコメントしている。
韓国通信協議会によれば、韓国軍と一般市民の携帯電話のほか、軍が使用する測距機材が正常に機能しない状況にある。
同協議会や政府関係者は、GPS妨害電波は南北境界線近傍にある北朝鮮の2つの軍事基地(HaejuとGaeseong)から発信されている、と語った。また妨害電波は、5から10分おきに発信されており、北朝鮮側が輸入した妨害用機材を試験しているのではないか、と政府関係者は報道関係者に述べている。
政府関係者は、妨害電波の影響は限定的であり、また韓国政府はこのような低レベルの妨害に対する対策を確立しており、業務は通常通りになっていると語った。
2010年10月の議会監査委員会で、前国防相は、北朝鮮はロシア製の妨害機材をコピーしてGPS妨害機材を開発済みである、と述べている。
このような妨害機材は、半径50から100km範囲のGPS機材を攪乱する能力があると言われており、JDAM等の精密誘導兵器に影響を与えうる。
在韓米軍には昨年3月からJDAMを搭載可能なA-10攻撃機が配備されており、韓国空軍もJDAM搭載可能なF-16を装備している。これらJDAMは、北朝鮮軍が山間部のトンネルや洞窟に隠した火砲や部隊を攻撃するためのものと考えられている。
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ゲーツ国防長官の発言(09年10月5日:米陸軍協会総会)
「全ての潜在的敵対者、つまりテロリストグループ、ならず者国家、ライジングパワー等これら全てが共通に学んだのは、米国と通常戦の手法で対峙するのは賢明ではない、との認識である」
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