続F-35でイスラエルの苦悩

IsraelF-15.jpgF-35の開発遅延は様々な影響を及ぼしています。米空軍は4世代戦闘機のレーダー等能力向上に走り、米海軍はFA-18の追加購入を迫られ、共同開発国の中にはミラージュ等欧州戦闘機のつなぎ購入を検討している所もあるようです。
そんな中、日本と同じくF-22を売ってもらえなかったイスラエルは、「今の時代、本当に戦闘機に多額の投資を行うべきか」、「安価な敵兵器に対しても脆弱になりつつある戦闘機が必要か」、「各種誘導武器や無人機は」とのオープンな国内議論を経てF-35導入に至った経緯を持っています。
「イスラエルがF-35で苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-01
「イスラエルのBMD」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-23
そんなイスラエルですが、F-35の導入遅延により、ギャップをどう埋めるかの課題に直面しています。「AirForce Magazine」のDailyReportによれば
Israelf15.jpg●イスラエルは合計で75機のF-35を購入予定で、昨年10月に初度20機の契約を終えたばかりである。しかし現時点で、初号機の納入は2018年にまでずれ込む模様である。
●イスラエルは、F-35開発遅延の穴埋めのため、F-35到着までの間、米空軍の中古F-15を一個飛行隊分購入(レンタル?)するかも知れない。これは一つのオプションであるが。
他のオプションには、イスラエル現有F-16 やF-15のアップグレードが含まれる。イスラエルは460機の作戦機態勢を維持するため種々のオプションを検討している
●テルアビブ大学のシャピール教授は、質的優位を保つのがイスラエル安全保障の主要ポイントであり、その観点から米空軍が使用したF-15に興味を示しているのだろう、と説明してくれた。
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昨日の米空軍F-35Aの記事もご参考
「米空軍F-35Aは17年運用開始?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-24
質を追求してなぜF-15なのか?・・・費用対効果の総合判断なのでしょう。整備機材とか部品とか、イスラエル様特別価格とか・・・
関連はありませんが・・・F-35ネタです
F-35-2.jpg●ロッキード・マーチン社の発表によれば、フロリダ州Eglin空軍基地でF-35飛行シュミレーター初号機の設置が開始され、本年秋には稼働するとのこと
●このシュミレーターのコックピットには融通性(fidelity)があり、空軍用、海軍用そして海兵隊用の全ての型式の訓練が可能になる模様
●また、360度の全周映像表示装置を具備し、フライトをよりリアルに再現できる。
「米空軍F-15続々前線撤退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-28-1
「米空軍の戦闘機削減が本格化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-28-1
「米空軍OBが断末魔の叫び」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-05-1
「英国も戦闘機削減」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-03
「空自OB FXはステルス無しでも」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-16

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