震災対処に取り組む献身的な姿には勇気づけられますが、本質的問題は自分で解決策を見つけてはくれませんよ(ゲーツ国防長官風に)
石破茂・元防衛大臣(以下は、2010年11月11日自衛隊応援団体での発言)
●防衛省改革というモノがどうして止まっているのか。
●つまり、陸海空の装備が、本当に統合オペレーションを頭に入れて、陸は、海は、空はとこれだけという予算の立て方をしているかというと、私は3年間防衛庁や防衛省にいたが、絶対にそうだとは思わない。
●陸は陸、海は海、空は空・・それは絶対譲らない。シェアも変わらない。運用だけ統合でやっても、防衛力整備を陸海空バラバラにやっている限り、信用がならないと思っている。
●陸海空がバラバラに内局へ行って、内局の分からず屋と言う話になって、政治が馬鹿だと言って、それでおしまい。そしてみんなが何となく天を仰いで、この国はだめだとか言っている。
●こんなことではどうにもならない。朝鮮半島、台湾有事等々、それぞれどのようなオペレーションになってどのような装備が必要か、みんなが頭をそろえて防衛力を整備しなければならないのに、そうなっていない。
●私は防衛力整備局を作って、制服も内局も入って議論して、防衛省として自衛隊としてこれがあるべき防衛力だと言えなければならない。そうでないと、結局財務省に足元を見られる。
●政権が変わって、しめしめと言って防衛省改革をつぶした、少なくとも遅らせたことを私は大変不満に思っている。
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米空軍は、空対空戦闘と戦略爆撃に捕らわれすぎており、他の重要な任務や能力を無視しがちである。(中略)私が国防長官を辞したら、「空軍の本来の姿に戻れる」と考えている者が一部にいる。しかし、決してそうはならない
(3月4日 ゲーツ国防長官 空軍士官学校にて)
最も可能性のあるハイエンドの紛争が生起したら、それには主に海軍と空軍が関与するであろう現実に陸軍は向き合うべきだ。
大規模な地上部隊を、アジアや中東やアフリカへ派遣するよう大統領に進言する国防長官が仮に将来現れたら、頭の検査を受けさせるべきだと個人的に思う。。
(2月25日 ゲーツ国防長官 陸軍士官学校にて)
「空軍士官候補生へ最終講義」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07
「前:陸軍士官候補生へ最終講義」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07-1
「後:陸軍士官候補生へ最終講義」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07-2
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そうです。ゲーツ長官の発言部分は米軍のことを語ったモノですから・・・そう思う方はそのように・・・よく噛みしめたい方はそのように・・・
「政治が馬鹿だと言って・・・みんなが何となく天を仰いで、この国はだめだとか・・・」・・笑う所じゃないんでしょうがですが、笑ってしまいます。キャンディーズが好きだという純粋な石破先生のお言葉ですからそうなんでしょう。もしそうだったら、実体のありすぎる任務の後に、実体に即しない非現実的な訓練に向き合ってむなしさを感じるんじゃないかと・・・。その心の空白こそが・・・
本日は海軍記念日なので海に関しては沈黙しておきます。(106年前の5月27日に、東郷平八郎率いる連合艦隊が、対馬海峡でバルチック艦隊を迎え撃ち、撃滅した日。日本の独立を守った戦いでした。)
「7年前のクリスマスイブ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-23-1
「読売も社説:陸自削減を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-21
「国防より組織防衛」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-16