この年齢になると、若い人の言葉に耳を傾ける度量が狭くなっていることを、情けなさとともに認めざるを得ません。
子供の言葉を簡単に遮ったり、テレビから流れる時の人の発言を若年者だと斜に構えて聞いたりすることに、ふと「一人ため息」することも・・・
そんな中ではありますが・・・、サッカーで海外に挑戦する若者には無条件で心を許す身勝手な「童心」も兼ね備えたまんぐーすは、連休を利用して日本代表キャプテン長谷部誠選手の話題の書、「心を整える」を読んでみました。久々のサッカーカテゴリー記事です。
高校進学、Jリーグ入団、ドイツへ移籍等々、生真面目な若武者が失敗し悩みながらもまっすぐ伸びてゆく過程が気取り無く描かれており、とても素直な気持ちで読めました。子供にも読ませたいし、家族で話題にしたくなるような本です。
以下、まんぐーすが好きなところを3カ所ほどを勝手に概略で・・・
本のタイトルについて
●僕と同年代の人を例に取ると、電話やメール、ネットやゲームから離れられない人が多い。また眠らない夜の街で時間をつぶし、24時間全く息つく暇がない。そんな日々に慣れてしまうと、ちょっと間が出来ると落ち着かなくなって、何をして良いか分からなくなる。そうやって、自分を見つめる時間を無くすと次第に心がすさんでいく。
●サッカー選手で言うと、問題点や解決法をよく考えないで闇雲に練習したり、集中力を欠いて怪我をしてしまいます。「心を整える」事の重要さ、僕が伝えられるのはこれに尽きます。
若武者達の徹底した節制
●昨年11月中旬のこと、ユース時代から日本代表でやってきた川島選手と電話し、欧州のドイツ周辺でプレーする複数の日本選手を誘ってとデユッセルドルフで食事することにした。参加することになったのは、香川、矢野、内田、吉田、チョンテセ、長谷部、川島、馬場の8名。夕食のテーブルを囲んで、最初のオーダーから嬉しいことがあった。全員が翌日は休日だったが、誰一人アルコールを注文しなかったのだ。
●2次会は日本の駐在員などが利用するカラオケ店に入り、大いに盛り上がったが、一人もアルコールを口にしなかった。互いに牽制していたのかも知れないけど・・。
励まされること
●祖国を離れてプレーしていると、孤独感にふさぎ込むこともある。そんな時は身近な「頑張っている人」を目にするようにしている。
●日本にいるときであれば、真夏の炎天下、工事現場で働くおじさん。腕まくりをして、汗を流しているおじさんを見ると、僕はなんだかすごく熱くなる。小さいことに悩んでいることが場合じゃないとエネルギーがわいてくる。
●お母さんが小さい子供を乗せて、自転車を一生懸命こいでいる姿も好きだ。僕はこのシーンが女性が最も魅力的なシーンの一つだと思う。
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ミスチルの曲について書いている部分などは、ほほえましく拝見しましたが、素直に若さをその情熱に感心しました。
本人は「実現するまでは秘密にしたい」と書いていますが、きっと海外のビッククラブの監督をやりたいとの目標を持っているのではないかと感じました。応援させてもらいます。
それと・・良いパートナーに巡り会えますように・・。
「心を整える 勝利をたぐり寄せるための56の習慣」 長谷部 誠
幻冬舎 1300円(税別)
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