マレン議長最後の訪日

「中国軍とのパートナー関係が固まったなどと言う幻想を抱いている訳ではなく、また恐らく、決してそのような幻想を抱くことはないと思う。両国間の隔たりは依然として大きく明白である。」
mullenYKT.jpg15日、日本訪問の公式日程を終えたマレン議長が米国大使館内で記者会見を行いましたが、日本に対する実質的な言及は「震災時に見せた日本人の力への賛辞」程度で、大半を訪中関連の説明に費やしています。
もっとも、間もなく引退のマレン議長としても、普天間等、政治レベルでの懸案山積の中、軍レベルで大きな動きが出来るわけもなく、勲章をもらって挨拶して・・・と言った訪問だったのでしょう。
マレン議長は日本に関し
震災時に日本人が見せた力と勇気は、私がこれまで見たことのないレベルのモノであった。世界の手本となるモノであった。
●米国は日本の防衛だけでなく、アジア太平洋地域の平和と安定のために尽くすのである。
米国と日本の関係は、より多国間の関係強化に拡大して行かなくてはならない。多様な特性を持った国が力を合わせることで、より大きな力が得られる。
●この点、日本が韓国や豪との2国間関係発展に努力されていることは大変良い例である。このような2国間関係の発展が、防衛能力の強化につながることを期待する
中国に関して(質問に答えてか?・・・)
●米中両国が互いを理解していないことは、我々にとってあまりにもリスクが大きい。とは言っても、両国には(理解し合うには)まだまだ長い道のりが待ちかまえている。
●私は、中国軍とのパートナー関係が固まったなどと言う幻想を抱いている訳ではなく、また恐らく、決してそのような幻想を抱くことはないと思う。両国間の隔たりは依然として明白である。
しかし関係確立への取り組みは開始された。人の交流や訓練の実施は第一歩である。また間もなく「Military Maritime Consultative Agreement」の議論を開始する
同盟国は、米国と中国の関係強化を懸念する必要はない。国際関係はゼロサムゲームではない。勝者敗者が必ずあるわけでもない。一つの関係が他の犠牲を前提とすることも無い。
追加・・(会見でのジョークは・・)
「サッカー女子W杯の決勝で日本が米国を敗ったら、米国の当地域での位置づけを再考しなければならない(会場笑)」
会見とは関係ないですが、訪中と訪日の中間に立ち寄った韓国では韓国空軍F-15とF-16へ米空軍KC-135が空中給油を行う訓練を韓国内で初めて実施することが決定しました。7月末から開始で、6ヶ月毎に定期化の模様。
後は防衛省訪問時の写真をご紹介します。マレン議長へのお礼に、著名な書道家を呼んでマレン議長の名前入りの詩を詩を書かせて贈呈したようです。
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