対リビア航空作戦の指揮は女性

再び親父趣味が表面化・・
woodward17AF.jpg正確に言えば、米空軍で対リビア航空作戦の指揮を執っているのは美人女性少将だと言うことです。
Margaret Woodward空軍少将は、米アフリカ軍の空軍作戦を担当する第17空軍司令官(同時に米アフリカ空軍司令官)であり、2010年から同ポストに付いています。第17空軍は先日の記事「欧州米空軍の苦悩と挑戦」でご紹介したように、2012年末で欧州米空軍の第3空軍に統合され消滅します。
ウッドワード少将は、1983年にアリゾナ州立大学卒業後に空軍に入り、これまで主に空中給油や空輸で3800時間の飛行時間を経験したパイロットです。
米アフリカ軍の航空戦力は、人道支援や災害対処、また各種PKO部隊等の空輸を期待されていたことから、輸送機パイロットを指揮官に指名したと言われていますが、女性を統合航空作戦司令官のポストの付けるシンボリックな意味があったとも囁かれています。
対リビア作戦開始に当たり、「大丈夫か?」との話があったようですが、米アフリカ軍自体がそもそも本格的な作戦遂行を念頭に置いたモノでなかったこともあり、欧州軍や米空軍戦闘コマンドが強力に肩入れして3月19日からの作戦を仕切ったようです。
そのウッドワード少将は対リビア作戦を振り返り、空軍協会の航空宇宙会議で21日以下のように語っています。
woodwardTH.jpg●米空軍はつねづねグローバル・リーチを合い言葉に、当然のことのように自負しているが、今回の対リビア作戦が我々に警告しているのは、前線作戦基盤基地(イタリア?)が無かったらリビアでの市民撲殺やカダフィーの行動阻止を何一つ出来なかったとの事実である。
●米軍の誰もがもう一度よく考えるべきである。どれほど前線展開基地が重要であり、そこからどれだけの保証を得ているかと言うことを肝に銘じるべきである
上記のコメントは非常に的を得た指摘であり、B-2 bombers, F-15E fighter/bombers,F-16 CJ jammersの作戦運用が多少分からなくても、兵站を含めた将軍としての状況把握がキチンと出来る方とお見受けしました。
woodwardAF.jpgなお、ウッドワード少将は前任地の第89空輸部隊の指揮官として、大統領や副大統領の輸送任務も担当していたようであり、テロの危険を常に意識した航空機運用を担っていたことから、作戦的センスは十分に養われていたのかも知れません。
ウッドワード少将には、部隊の吸収統合に向けた地道な仕事に頑張っていただきましょう。
しかし・・・つい数年前にリビアが核兵器を放棄した際は手放しでカダフィーを持ち上げていたのに・・・誰がリビアへB-2を派遣するなどと考えたでしょうか?
米国防省と空軍で活躍の女性シリーズ
「空軍No2の美人女性頑張る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-13
「サイバー戦の指揮も女性」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-06
「宇宙戦争の指揮は女性が」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-30
「女性だけの編隊で攻撃」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-04
「日系女性が国防省IT戦略を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-27
「空軍士官学校の美人将軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-10
「もう一人の美人将軍」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-29

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