16日付「airforce-magazine」は、米空軍B-2爆撃機部隊幹部の話として、「米中央軍からの強い要望により」3万ポンド級の巨大貫通爆弾(MOP:Massive Ordnance Penetrator)が完成して部隊配備されたと報じています。
IAEAが、イランは核兵器開発を継続しているとのレポートが発表し、それとタイミングを合わせるかのような米空軍幹部の発言です。
本年4月の記事から爆弾の概要は・・・
●米空軍はボーンイング社と、8発の巨大貫通弾MOPとB-2爆撃機への搭載関連機材等々、併せて約23億円の契約を行った
●米空軍は、1発が3万ポンドもある巨大なGPS誘導爆弾を、2発搭載出来るようB-2爆撃機に若干の改修を行っていた。
●MOPは、約200フィートの強化コンクリートを貫通できるように設計されている。
●2009年、空軍は計15発のMOPを発注し、5発を試験用に、残り10発を実戦用に考えていたようだが、若干の変更があったようだ。
16日付の記事によると・・・
●MOPは20,000 [pounds per square inch] concreteを貫通できるように設計されており、米国大統領が危機に陥れたいと考える敵の対象物を目標とすることが出来る。
●B-2爆撃機のホーム基地であるモンタナ州Whiteman AFBは、9月に最初のMOPを受領し、作戦使用体制に入った。B-52も使用して試験を行ったが、B-2のみに搭載して運用される。
●MOPは、ステルス爆撃機との組み合わせにより、もっとも困難と言われる強固に防御された地下目標への攻撃手段を提供するモノである。
●通常爆弾と核兵器の間隙を埋める効果を持つ兵器と認識されている。
●米空軍は、米中央軍からの強い要望により、関係機関と協力してMOPを完成させた。同貫通弾には、実質5,700 poundsの高性能炸薬が搭載されている。
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下記の過去記事にもあるように、2009年頃はイランに気兼ねしていたような節が感じられますが、イラクからの米軍撤退を受け、イランへの睨みを利かせる必要が高まったのでしょうか。
いつになく明確なお披露目記事でした。 試験の様子を映像で公開してくれたら、もっと効果的だと思いますが・・・。それにしても巨大です!!!
「米空軍が巨大貫通弾を発注」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-09-1
「F-35用を含む貫通弾の開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-22-1
「国防省訂正:巨大貫通弾は来夏」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-10-09
「3万ポンド貫通弾は数ヶ月で」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-10-08
「イラク撤退後はクウェート増強か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-01-1