無人機ハイウェイを米本土に

MQ-X2.jpg11月号のAirForce Magazineが「The New Normal for RPAs」との記事を掲載し、無人機の抱える近未来の課題と対応の方向性について紹介しています。
本日は記事の最後の部分から、米本土上空での無人機の運航に関する取り組みに関してご紹介します。若干断片的で「?」な部分もありますが、いつかはフォローアップの情報が出てくると思いますので・・・・
米空軍Pennington空域管理担当いわく
今後数年の間に、国防省と空軍は、無人機の米本土上空での運用に関して強く取り組んでいく。他の有人軍用機と同等の飛行が出来るように、標準化を進める。
民間航空業務における「highway」を無人機システムにも与えたい。現在はその為の法的枠組みや規定がない。無人機のために、連邦航空局FAAから運行許可を得る必要がある
この課題は、増加し続ける無人機をアフガンから持ち帰り始めることにより顕在化する。国内で無人機の運用や訓練を出来る様にしておかなければならない
MQ-X.jpg●近い将来、国防省と連邦航空局FAAは、(航空路監視)地上レーダーとFAA管制官による無人機の監視管制テストを行いたいと考えている。FAAの管制官と無人機パイロットをデータリンクで結んで意志疎通を図る方法である。
●将来はより自動化を進め、無人機の飛行管制や衝突回避を自動化させたいと考えているようだ。
●この計画の推進には、FAAへの予算確保が必要であるが、現時点では国内約10カ所の無人機運用施設で米本土空域を使用したテストを実施したいと検討されている。
より早く無人機の安全性が認識されれば、より早く無人機のHighwayが確保される、と信じているとSteven Pennington氏は述べている。
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同記事より無人機の数的動向と予算計画
●MQ-1 Predator
2011年8月時点で、268機保有。今後全機をMQ-9に更新していく計画
●MQ-9 Reaper
2011年8月時点で、79機保有で、今後最大年間48機購入し、400機体制を目指す。そしてMQ-9で57capsを行う。
後継機MQ-Xの開発投入は、当初2014年からであったがであったが、現在では予算の関係で早くて2018年になりそう。
●RQ-4 Global Hawk
今後数年で55機を購入予定。現在の主力Block 20は前線で通信中継等の支援に当たり、複数センサー搭載のBlock 30は6capsを継続中。
●米空軍の予算計画2020年まで
上記2機種に合計$20.4 billion、RQ-4に$7.3 billion 、MQ-9と後継機に$13.1 billion。
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MQ-9.jpg現行の規則で、無人機がどの程度の飛行を米本土で許されているのかが記載されていないため、読者の皆様には比較対照が無く「?」な部分が残っていると思います。
まんぐーすの想像では、人里離れた砂漠上空等の軍専用の訓練空域のみが、米本土上空で現在許可されている無人機飛行可能空域なのかもしれません。
なんとか米国に「道を開通」させてもらって日本にも道をつけていただきたいモノです。でもまぁ・・韓国が先行し、日本が突然慌てて追随するような気もします。
「米無人機の再勉強」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-05
「米空軍無人機のゆくえ・前編」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-27-1
「米空軍無人機のゆくえ・後編」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-28
「米空軍ISR組織の革新」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-21

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