本日は、米空軍を巡る、普段は余り表に出ない話題を二つご紹介します。
特に2つを関連づけるつもりはありませんが、軍もまた、その属する社会の様子や雰囲気を反映する鏡だと言うことで・・・
ご婦人が空中給油を見学
●昨年12月27日、嘉手納基地の空中給油機KC-135が空軍人の奥様を乗せて韓国周辺の訓練空域へ約2時間半の飛行。
●韓国の米空軍基地Kunsanから、ご婦人のご主人が操縦するF-16が離陸。
●奥様がKC-135の機内から見守る中、ご主人が操縦するF-16へ空中給油がなされ、奥様方はご主人達の任務と訓練の様子を再確認
●このような機会を設けた理由は、韓国に赴任する軍人は家族を帯同しないことが多く、ご主人の仕事を奥様達に理解してもらう必要があるため。
米軍人とその家族には、韓国勤務の人気がないようで、先代の在韓米軍司令官も「昔のTVドラマが描いたような泥道ばかりの韓国は既に遠い過去」だと訴えて、家族帯同での韓国赴任を促進しているようですが、まだまだ日本の方が人気な様です。
もちろん不安定な朝鮮半島情勢が、不安を煽っているのでしょうが。
「在韓米軍は兵士に不人気?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-10-02
「韓国の米軍再編は順調」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-27
「在韓米軍司令官の交代」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-09-04
5人に一人はレイプ被害
●2010年の7月から9月にかけ、民間の世論調査会社ギャロップが、米空軍の委託を受けて「sexual assault(性的暴行)」に関する空軍内の状況調査を行った。
●約18000人からの回答を得た結果は衝撃的。何と女性兵士の5人に一人がレイプ被害を受けていると言う事実が明らかに。ちなみに男性の被害は20人に一人。
●更に深刻なのが、被害を受けた女性の大半が事実を訴えることなく、言わば「泣き寝入り」しているとの調査結果。一般社会では40%が訴えるが、米空軍内では8%以下である。
●調査では訴えない理由として、63%が仲間に知られたくない、50%が上司に知られたくない、50%が所属部隊に迷惑を掛けたくない、と回答している。
●空軍省調査担当者は、レイプ被害率は一般社会と同程度(これも驚きの高さではあるが・・)であるが、問題なのは被害を訴えない、又は現場の担当官が被害を認めない事である、と述べている。
●米空軍は対策チームを立ち上げ、被害を隠さない教育や事象を隠蔽しないような規則改正、被害を聞き取る担当官の増員やシステムの変更、被害が発生しやすい場所の照明強化、等々対処に着手している。
被害の8割は米本土内で発生しているとのこと。
先ほど、米空軍士官学校でも3名の男性士官候補生が訴追されていましたが、予算削減を前に「世界最高の軍」と米大統領以下が口をそろえる米軍ですが、その内情は我々の常識では図れない部分があるようです。
「ある特殊部隊女性の死」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-27
「女性だけの編隊で攻撃」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-04
「女性24名が潜水艦へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-22