グアムで初の大量死傷者対処訓練

この訓練は本来目的を隠していると思います
1月30日、グアム島のアンダーセン米空軍基地で、史上初の大量死傷者事態への対処訓練が行われました。それもグアム海軍基地や地元行政府や消防関係者も交えて・・・。
基地安全担当の中佐は訓練について・・・
GuamEX.jpg●訓練は、C-17輸送機が空軍基地内で墜落し、乗客100名が死傷(負傷者60名)したとの想定で行われた
●訓練では、まず基地やグアム島の対処能力を超えるような大きな被害状況を与えて現場に混乱を生じさせ、その後、対処チームがどのように優先順位を判断し、被害の拡大を抑えて人命を救うかを確認した
●また今回は、通常であれば実行動を行わない調査活動を実際に行うことにし、基地内に分散した証拠品や目撃者の証言を集めるところまでを実際に行わせた。
●基地内外のメンバーによる初動対応も、その後の証拠品や情報収集も、賞賛に値する出来映えであった
●同中佐は、Cope North 12-1(日米豪の空軍が参加予定 2月7日~)のような大規模訓練を控え、緊急事態に備えて基地内外の要員が、航空機事故に迅速かつ正確に対応できるよう訓練することが重要で、グアム政府を含む基地内外の要員の人命救出能力を向上させた、と成果を強調した。
地元消防隊のメンバーは、空軍や海軍のメンバーと共に訓練を実施でき、関係強化を図ることが出来た。何よりも、一つの現場で共に肩を並べて訓練できたことで、危機発生の際のコミュニケーションや相互理解に貴重な機会だったと述べた
まんぐーすの邪推
GuamEX2.jpg●この訓練は、軍主導で実施されたグアム島が攻撃を受けた際の対処訓練の性格を持つモノだと思います。
●どう考えても、C-17の墜落に海軍や街の消防関係者が同時に活動する訓練の必要性は低くミサイル攻撃被害を想定したような臭いがしました
基地内の証拠品改修や聞き取りは、NBC兵器の可能性を想定した可能性がありますし、消防との共同訓練は市街地に着弾した場合を想定しているような気がします。海軍基地の近くに着弾すれば、海軍も手伝うでしょう。
●グアム基地の強化や海兵隊の大規模移転には、グアム住民の中にも反対声があるようなので、その当たりに配慮してC-17墜落や日米豪演習を引き合いに出したのかも知れません。それから中国を余り刺激しないためにもかな。Cope Northでも十分刺激的かな・・・。
●行政や消防へ説明しているかは不確かですが、軍内部ではグアムが標的になることを想定して訓練に着手せよ、との指示が出ているのでしょう。段階的にでも・・。
ちょっと創造力をたくましくし過ぎたでしょうか!? 単にアンダーセンへの戦力増強の備えか・・
「対中で北東から南東アジアへ1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-03-1
「2対中で北東から南東アジアへ2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-01-04
「グアム基地を強固に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12
「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「太平洋軍のAir-Sea Battle検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-05

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