星国防相インタビュー

Ng Eng Hen.jpg先日シンガポール(星)国防相Ng Eng Hen氏が訪米してパネッタ長官らと会談した様子をお伝えしましたが、その星国防相がDefense Newsのインタビューに答えています。
9日付の「Defense News」に掲載されたモノですが、星に直接関連のLCS(littoral combat ship)派遣配備の話の他に、東南アジア諸国全体の視点も含まれていますので、つまみ食いでご紹介します。
Ng Eng Hen星国防相は・・・
●パネッタ長官や国防関係者と会談できたほか、アイダホ州のMountain Home米軍基地にある星空軍F-15分遣隊を訪問でき、有意義な訪米だった
Ng Eng Hen2.jpgLCSの配備に関しては、1~2隻の配備には合意してたが、パネッタ長官から最高4隻の派遣配備要請があった事から、それが何を意味するのかを含め、受け入れ可能かどうか検討しているところである。
●LCSは全長100m余りでさほど大きくない艦艇であることから、インフラの大規模な開発は必要ないと思うのだが。後方支援体制を含めて確認している。可能ならば、米軍のプレゼンスを支えることを喜んで行う
ASEAN国防相会議プラス(ADMM-Plus)をどのように活用して、地域の軍事関係強化や能力向上、更には信頼醸成におけるアンカー的役割として活用していくかを、パネッタ長官らと議論した
ADMM-Plusは現存する有効なプラットフォームであり、どのようにレベルアップに活用するかを考えている。この他に、既に存在しているworking groupsも活用できるであろう。これには5つの分野、人道支援、災害対処、国際平和維持活動、海上安全確保、対テロ活動が含まれる
●手始めに、Plusの国をパートナーとする試みで、米とインドネシアがワシントンで対テロ机上演習を行っている。これを足がかりに、より多くの国や人が参加することにより、統合作戦が進み、信頼や理解が進むであろう
singapore.jpg米国とは戦略枠組みに基づき、多様な範囲の計画を検討している。まだ申し上げる段階にないが、両国で何が出来るか検討が進んでいる
●南シナ海で各国の艦艇や潜水艦活動が増え、これが衝突するようになれば困ったことになるが、南シナ海はかなり広い。東南アジアや中国やインドが発展すれば、各国が軍隊を近代化するのは自然なことである。軍拡競争は望まないが、この傾向はしばらく続くだろう
シンガポール軍は第3の変革時期にあり、かなりネットワーク化や統合作戦を推進している。センサーとシューター、更にC4のネットワークを重視している
●シンガポールは最新のF-15やF-16を保有しており、小さな国でもあるので大きな調達国にはならないが、F-35については慎重に評価を行っている。
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Ng Eng Hen3.jpg昨年のシャングリラ・ダイアログ辺りから、米国は財政が厳しいので前方展開基盤整備は同盟国と相談して・・・との「言いぶり」でしたが、豪の海兵隊拠点と並んで、シンガポールのLCS拠点も星国にお願いベースだったようです。
この枠組みでは、日本は在沖縄海兵隊の移転費用や何やらを期待されているのでしょう・・・。
中国の影響を受けやすいお国柄・・・中国に関しては極めて慎重な言及ぶりでした。
「シンガポールとは難航!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-06
「豪が米豪中の海軍訓練計画へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-24
「米豪が60周年同盟強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-09-17
「名護市長が米に塩を送る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-11

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