23日、F-35の開発・製造を担当するLockheed Martin社(LM社)が「affordability challenge」とのキャンペーンを開始し、自社従業員にコスト削減のアイデアを募り始めました。
26日付「DODBuzz」によれば・・・
●同社の報道官は「月曜日から募集を始め、すでに30件のアイディアが提出されている」と述べ、「提出された経費削減を社内で吟味し、実行可能性や効果から優秀な提案は弊社が表彰する」としている
●F-35は、陸海空海兵隊すべてが採用することでコストを下げ、かつ最新の航空機を提供することを狙っていた。しかしコストは上昇を続け、国防省、議会、専門家等々から厳しい批判を受け、コスト削減を求められている
●LM社は、数千機の製造を行うことから、小さな改良の積み重ねでも全体では大きな効果が得られると考えている
●例えば、当初は清涼飲料水の自動販売機のように、顧客の注文に合わせ、機械内の原液をお好みで混合して提供(製造)する方式を考えており、軍種や国の要求に応じて多様な種類のF-35を同一ラインで製造することを想定していた。
●しかし国防省は今、より製造工費を抑えるため、ある程度まとまった数で同型の機体を製造する単純な方式を考慮している。結論は、次の段階の初期生産契約が結ばれる際に明らかになるであろう。
●このような状況の中、LM社も自身の取り組み強化を迫られたのである。
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こんなことを対外的な「コスト削減に努力してます」アピールに使うな・・・と言いたくなりますが、これが米軍需産業の殿様商売なのでしょう。
労働組合の力が強い米企業では、QCサークル等の生産性改善活動は成立しないのでしょうか???
この「DODBuzz」記事には、読者からの「好き勝手」な「提案」が多数寄せられています。
—役員の報酬やボーナスを削って従業員に配分し、生産性を上げる
—一番のコスト削減案は「開発・製造中止」
—この非常時に10週間もストライキをしていた労働組合を解散させる
—汚職と腐敗にまみれたLM社自体を解散させれば、社会の健全化にもつながる
—とりあえず使用可能なF-22を再生産して同盟国に売りまくれ。同盟国は文句を言わないだろう
気持ちは良くわかります。
「まだ地上で爆弾投下試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-11
「韓国とノルウェーは強気」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20-1
「再度:米会計検査院F-35懸念」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-17
「不沈F-35と低酸素F-22」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-09
「カナダ検査院国防省批判」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-04