対中へ:米NZ関係30年ぶり改善へ

米とニュージーランド関係は1984年から冷却していた・・・
NZ30press.jpg知りませんでした
21日、日本と中国に続きニュージーランド(NZ)を訪問したパネッタ国防長官はNZのコールマン国防相と会談し、米国が30年近く禁じていたNZ海軍艦艇による米海軍や沿岸警備隊施設使用を緩和すると発表し、各種軍事協力関係を推進すると述べました。
両国の「冷たい」関係は、1984年にNZ政府が核推進や核搭載艦艇のNZ領海や港湾利用を禁止したことに起因し、同年以来米国は米豪NZ間の安全保障条約が停止状態になっているようです。
米国防長官として30年ぶりにNZを訪問したパネッタ国防長官は、同盟停止(suspended)が微修正され個人としての訪問(individual visits)が許されたと語り、「重要で両国の利害に合致する」付け加えています
一方でNZ側は、依然として核艦艇の入港への姿勢を変えておらず、NZ国防相は記者団に「国の方針に変化は無く、将来もそのまま」と語っています。
今次のNZ訪問を米国防省web記事は・
NZ30PMDM.jpg●パネッタ長官は会見で、両国間の国防省関係者の協議を禁じていた障害を取り除くことにした。両国間の演習を制限する規定も解除した。この変更により、両国軍は安全保障問題を協議し、共通の課題について共に取り組むことを容易になる。(写真中央がNZ首相、左が国防相
●長官はまた、限定された分野における見解の相違はあるものの、両国はその相違がより大きな安全保障上の課題への対処への妨げにならないよう、新たな道を進むことになる。
●NZ国防省との会談の中で、先月アフガンでの活動で5名のNZ軍兵士を失ったNZの貢献を高く讃え、5名の英霊に敬意を表したところである。
●本年6月、両国防相が「ワシントン宣言」に署名し、南太平洋での協力強化、NZ軍の着上陸能力強化、地域諸国のPKO、人道支援、災害対処能力向上のために協力していくこと等について合意していた。
NZ30years.jpg●パネッタ長官は、30年ぶりにNZを訪問する機会を得たことを特別な誇りに感じるとともに、昨日も今日も明日も両国が親しい友人である、と語った。
コールマンNZ国防相(写真左端)は、パネッタ長官によるわが国訪問が極めて意義深いものであり、全てのレベルにおける両国関係が「暖かい状態(warm state)」にあることを裏付けるものである、と述べた。
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ANZUS同盟がそのような状態であったことを知りませんでした。豪ばかり見ていたので・・・。
しかし・・・両国防相は明確には語っていませんが、対中国のためにプライドを脇において協力関係強化を進める決定がなされたことは喜ぶべきことでしょう。小さなことからこつこつと・・。
NZはちょっと特異な国で、その周辺環境から、冷戦終了後の1998年に戦闘機を廃止する決定をし、2003年を最後に輸送機と海洋監視航空機のみを保有する軍となっています。朝鮮戦争やベトナム戦争に参加した経験はあるようですが・・・
陸軍は4.5千人、海軍はフリゲート艦2隻、空軍は輸送機やヘリ等5個飛行隊・・・
「豪が米豪中の海軍訓練計画へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-24
「米と豪が被害想定演習を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02
「米豪が60周年同盟強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-09-17
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