速報! 大勝した自民党も「寝耳に水」のF-35岩国配備発言
18日、ワシントンDCのナショナル・プレスクラブで講演したパネッタ長官は、カーター副長官、デンプシー統合参謀本部議長、陸海空海兵隊参謀総長、ミラー政策担当国防次官等々の主要メンバーを全員従え、プレスクラブの記者団に「講演の後に何でも聞いてくれ! みんな連れてきた!」と、やるき満々で講演を行いました
(退任前の最後のサービスだったかもしれませんが・・・)
講演ではまず情勢認識を・・・
アフガンの治安権限委譲が注意深くも目指す方向に進んでいること、アルカイダとの戦いがパキスタン・北アフリカ・アフリカの角で継続中であること、北朝鮮とイランが地域の不安定化に繋がる活動を続けていること、兵器技術やサイバーや大量破壊兵器技術が拡散し脅威が今までになく複雑化していることを強調します。また仕掛け爆弾IED対策が依然重要であることも。
メインでは新国防戦略を5つの視点から説明
第1に、軍全体が「小さく、引き締まった」方向に
第2は、フォース・プロジェクションを維持する話。ここで岩国F-35が
第3は、ラテンアメリカ、欧州、アフリカで米軍のローテーション派遣訓練で関係国の能力向上を図ること
第4は、1個以上の紛争に同時対処可能な体制を維持する発言で、北朝鮮とイランを同時にOK発言
第5は、将来の鍵となる技術や能力に優先して投資する発言(この部分も大切かも・・)
第2がポイント!(アジア太平洋部分:中東は省略)
英文同時掲載で原文の吟味を!
●Over the past year, we reached major agreements with Japan to realign our forces and jointly develop Guam as a strategic hub. We’ve worked to strengthen cooperation with the Republic of Korea in space, in cyberspace, in intelligence.
—過去1年間、日本と兵力再編に合意し、グアムを戦略的ハブとして共同開発する事を決めた。韓国とは宇宙、サイバー、情報分野での協力関係を強化した
●And we began a new Marine rotational deployment to Australia, as well as increased Air Force cooperation. Likewise, we are deepening our engagement and developing rotational deployments with allies and partners such as Singapore and the Philippines and expanding our mil-to-mil dialogue and exchanges with China.
—海兵隊のローテーション派遣を豪州で開始し、空軍間の協力も拡大。シンガポールやフィリピン等でローテーション派遣への取り組みを加速進展。中国との軍事対話を拡大
●We are also enhancing our presence and capabilities in the region. That includes reallocating the naval fleet to achieve in these next few years a 60/40 split between the Pacific and the Atlantic Oceans — hopefully, we will do that by 2020 —
—地域での更なるプレゼンスと能力拡大。希望としては2020年までに太平洋と大西洋の海軍艦艇比率を6対4に
●increasing Army and Marine presence in the region after Iraq and Afghanistan, locating our most advanced aircraft in the Pacific, including new deployments of F-22s and the MV-22 Ospreys to Japan, and laying the groundwork for the first overseas deployment of the F-35 Joint Strike Fighter to Iwakuni in 2017.
—イラクとアフガン後に陸軍と海兵隊プレゼンスをアジア地域に増強。より多くの最新航空機をアジア太平洋地域に配備。これには新たなF-22とオスプレイの日本への配備、F-35の初の海外配備となる岩国に2017年F-35を含む
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配備が予想される海兵隊用F-35B型のデモ映像
「映像:F-35垂直離着陸型」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-12
産経新聞の佐々木類記者は・・・
●日米関係筋はF-35の岩国配備について「初耳」としており、パネッタ長官の突然の発言は、山口県を地元とする自民党の安倍晋三総裁の1月訪米を前に「F35受け入れに理解を求めるメッセージ」(同筋)との見方も出ている
・・・と記事にしていますが、普天間・オスプレイ・F-35の3本立てに、安倍総裁はどう立ち向かいうのか?
「new deployments of F-22s ・・・to Japan」も気になりますが・・・
講演のトランスクリプトは(F-35岩国以外は既定事項も、読む価値有りです)
→http://www.defense.gov/transcripts/transcript.aspx?transcriptid=5169
20日朝のNHKニュースは・・「米海兵隊によれば、FA-18の後継として、F-35を16機配備予定」と報道
「米軍リバランスと日米協力」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-17
「パネッタ長官シャングリラ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-24
「日本に2つ目のXバンドレーダー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-18