フランスの国鉄総裁が「フランスに輸出してほしい」、米国運輸長官もわざわざ視察し、『日経ビジネス』誌が「最強のチーム」としての取り上げたおじさん・おばさんの清掃員集団
本日は、今週発売の週刊ポストも取り上げている新幹線清掃会社を紹介した書籍の紹介です。
「読むに値する本」を紹介するHONZサイトより、「新幹線お掃除の天使たち 『世界一の現場力』はどう生まれたか?」(あさ出版:遠藤功:1470円)についての久保洋介さんの推薦文です
総合商社勤務の久保さん(1985年生)の書評は
●本書には「最強のチーム」を作るための手引きが散りばめられている
●日本が誇る「おもてなし集団」は、JR東日本グループ会社の鉄道整備株式会社、通称「テッセイ」の社員たち。停車している新幹線や駅構内を掃除する清掃員である。一見、地味な肩書きに聞こえるが、世界中から注目を集めている。
●新幹線などの折り返し時間はわずか12分。乗降時間に5分かかるため、清掃時間はたった7分間。そんな限られた時間内に、座席下や物入れにあるゴミをかき集め、全てのテーブル・窓枠を拭き、トイレの清掃までもを完璧に終わらせる(トイレがどんなに汚れていたとしても彼らは任務を完遂する!)
●清掃の速さと質も圧巻だが、車両清掃チームは、列車到着3分前にホーム際に整列し、新幹線を深々とお辞儀をして迎えるのである。さらに、清掃を終えたチームは再度整列し、ホームで乗車待ちの客に「お待たせしました」と一礼する。「7分間の新幹線劇場」と言われている
●本書はそんな「新幹線劇場」の主役である清掃員と彼・彼女らを支える経営陣に焦点をあてる
●第一部では通称「テッセイ」の社員に焦点を。親類に清掃会社で働いていることを隠していた女性が仕事にプライドを抱いていくストーリーや、大震災直後に無惨に汚れた車両を手分けして奇麗にしていく「ほっこり」や「まぶたが熱く」のストーリーを。
●第二部では、会社の経営陣たちが如何にして「最強のチーム」を作っていったかを早稲田大学ビジネススクール教授の著者が分析。ここが本書の醍醐味である。
●7年前、テッセイは普通の清掃会社にすぎなかった。そんな会社を現専務取締役である矢部輝夫氏らが変革していく過程が紹介されている。陰口を叩かれながらも理想に賛同する仲間を増やし、組織体制や雇用体制の変革・イベントなどをとおして一体感あるチームを編成。
●現場で頑張る人を褒める制度を構築することで、現場の自発性・自主性を育む文化を定着させる等、会社をキラキラ輝く会社へと変貌させるためのヒントがつまっている
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日本や防衛省や自衛隊や戦闘機や戦闘機パイロットを、いつも斜に構えて批判的に見ている「まんぐーす」に、是非読ませたい本ですね・・・
紹介者の久保洋介さんは「年間300冊以上の本を購入する活字中毒者で、一児の父。
現在、豪州パースに単身赴任中」らしいですが、・・・が興味をそそられる本を多数紹介されています。
年末年始のお休みにいかがですか?
書籍のご紹介記事
「イスラエル起業大国の秘密」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20
「証明完了ポアンカレ予想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-24
「長谷部誠:心を整える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-01
「究極のインテリジェンス教科書」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-22
「婚活したらすごかった」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-30
「51歳の左遷から始まった」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-22