6日、以前からそのノミネートをご紹介してきた「開発計画立て直しの達人」であるChristopher Bogdan空軍中将が、正式にF-35計画室長に就任すると発表されました。
正式職名は「head of the F-35 Joint Strike Fighter Joint Program Office」です。
2代前は海兵隊の少将でしたが、少将では役不足だということで、2年前からDavid Venlet海軍「中将」が同職についていたところです。このたびVenlet中将の退役に伴い、夏から副F-35室長として状況把握に努めていたBogdan中将が満を持して就任になります
Bogdan新室長は・・・
●これまでもB-2爆撃機等、多くの難航した開発計画の混乱収拾・立て直しに関与。最近では、機種選定が泥沼になった「KC-46A」の契約企業であるロッキードと、前例のない「固定価格契約」を成立させた実績あり
●国防省内での勤務経験も豊富で、最近では調達担当国防次官の軍事補佐官も務めており、軍政にも通じている
●副室長に就任しての最初の公コメントが大きな注目を集めた。Bogdan中将は国防省とロッキード社との関係を「私が今まで見た中で最悪の関係である」、「この悪い関係がF-35計画最大の脅威である」と主要な空軍関係者(軍需産業を含む)が一堂に会する空軍協会総会で発言したのである
●更に「11年間も共に仕事をしている国防省と同社が、第5回目のF-35生産契約を結ぶのに1年以上も費やしている考えられない状況」、「根本的に何かが間違っている。これを修正しなければならない」と宣言しています
「次期F-35責任者ロ社を罵倒」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-18-1
幸い、第5回目の契約(fifth block)は先週無事締結され、32機のF-35製造合意が得られたようですが・・・
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「最悪の関係」発言があった際は、もしかして室長就任が「白紙」になるのでは・・・と心配しました。
無事のご就任を心からお祝い申し上げます(正確には米国時間の6日ですが)
ますます正直で正確な発言で、盲目的な戦闘機命派に事実を知らしめて頂きたいものです
「Bogdan中将のご紹介」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-09-1