先日、フィリピンが韓国製のジェット練習機を改良した軽戦闘攻撃機を12機購入へ・・・とのニュースをご紹介したところですが、中国の軍事力強化を目の当たりにした東南アジア諸国の軍備改良意欲は強く、韓国軍需産業の進出が目覚しいようです
22日付Defense-News記事より、南米への販路拡大も含め、2020年までに武器輸出額を倍の3600億円規模にしようとしている様子を含めご紹介します
復習でフィリピンとは・・・
●2013年に入り、韓国とフィリピンが韓国KAI製T-50ジェット練習機を改良したFA-50軽戦闘攻撃機12機の輸出交渉を開始した
●交渉は数ヶ月に及ぶが、最終段階に入りつつある。2005年にF-5が引退して以降、ジェット戦闘機を保有していないフィリピンだが、中国と南シナ海の領有権問題で緊張が高まっている中で話が進んでいる
●一方でフィリピン側は、同機導入を訓練と阻止と災害対処に使用するとし、中国への直接的な言及は避けている。
インドネシアへも・・・
●インドネシアが韓国軍需産業最大級の貿易相手国に浮上してきた。16機のKT-1プロペラ初級練習機を納入後、2011年には同じく16機のT-50ジェット練習機売買契約に360億円で合意している
●KAIの上級副社長は、インドネシアとは製品販売と同時に技術移転を通じてパートナー関係を強化している。具体的には、F-16級の戦闘機開発(KF-X)を両国が協力して行う。
●武器取引成立には4つのニーズが考えられる。政治的ニーズ、作戦運用ニーズ、経済的ニーズ、そして技術移転ニーズである。東南アジアで韓国製兵器はその全てを満たしている
タイ、マレーシアも興味を・・・
●タイは、KAIとユーロコプターが共同開発したSurion多用途ヘリとT-50練習機に関心を示している。
●2011年、韓国の大宇造船海洋工業は3隻の潜水艦(1,200-ton Type-209)をインドネシアに売却したが、潜水艦や艦艇の輸出にも力を入れており、マレーシアとフィリピンが韓国製艦艇に関心を持っている
●韓国造船業界は昨年英海軍から4隻のタンカーを約900億円で受注してその造船能力を証明し、世界市場で信頼性を高めた。これによりアジア、アフリカ、英コモンウエルス諸国への販路拡大を図りたい
南米諸国へも・・・
●KAIは20機のKT-1初級練習機をペルーに売却する契約を結び、初の南米進出を果たした。ペルーを突破口に弾みをつけ、同機200機の需要がある南米マーケットに進出したいと、韓国調達計画委員会のコミッショナーは語っている。
●韓国の精密誘導兵器メーカーは、コロンビアに16発の艦対艦ミサイルを約90億円で昨年11月に売却している
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日本の軍需産業の皆さんは、さぞかし悔しい思いをしていることでしょう。練習機や輸送機は輸出させても良いと思うのですが・・・。潜水艦も艦艇も・・。
「絶滅危惧種」に指定されている崖っぷちの日の丸軍需産業は、このままでは・・・
「比へ韓国製FA-50を輸出へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-02