11日付Defense-Newsは10日付NYT紙を引用し、オバマ大統領が12日に行う一般教書演説で、核兵器の大幅削減方向を打ち出すと伝えています。
日本時間の13日朝11時頃行われる一般教書演説ですから、この記事の正否はすぐ明らかになりますが、ホワイトハウスや統合参謀本部の動きまで報じている点で全くの誤報とは考えにくく、オバマ大統領が核兵器大幅削減を目指していることは間違いないような気がします
11日付Defense-NewsはNYT紙を引用し・・・
●オバマ大統領は12日の一般教書演説で、世界の核兵器の大幅削減を求める発言をする模様
●匿名の政府関係者は、最近数ヶ月の間に、米政府は米軍とその核戦力を1/3削減する方向で合意したと述べた。
●演説の中でオバマ大統領が具体的な削減数量に言及するとは思えないが、ホワイトハウス高官は弾頭数を1000発程度にまで削減する事を考えているようだ
●現在米国は、約1700発の核弾頭を保有しており、ロシアと結んだ新START条約(2009年末に批准)では、2018年までに1550発まで削減することになっているところ
●しかしオバマ大統領は更なる大胆な削減が可能だと考えている様で、前述の政府高官は「大統領は、安全保障を犠牲にすること無しに、核兵器を大幅削減して国防費を削減できると信じている」と述べている
●一方で、米国とNATOが進めるミサイル防衛を制限するロシアの野望に繋がる新たな核兵器削減条約を米政府が進めるとは考えにくく、またそのような条約批准を巡って共和党と更に対立する方向を政府は望まないだろう。
●代わりに、オバマ大統領はプーチン露大統領と批准が必要ない非公式な合意を行い、新START条約の枠組みを生かしつつ相互の削減を追求する手法に傾きつつある。
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繰り返しになりますが、一般教書演説に含まれるかどうかは別にして、強制削減等の状況を考えれば、核兵器の大幅削減は十分にあり得る選択肢です
しかし・・・北朝鮮が3回目の核実験を実施した直後に、核兵器削減に言及できるか???
13日午前11時台にBSで放送予定の一般教書演説にご注目下さい!!
「米空軍ICBMは大丈夫か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-09-16
「米国核兵器の状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25-1
「米核運用部隊の暗部」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-29
「米軍核戦力は大丈夫か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-28-1