ヘーゲル長官最初の海外賓客はやっぱりこの国

barak.jpg5日、ヘーゲル国防長官は就任後初めての海外カウンターパートとの会談に臨みました。そのお相手は、やっぱりこの国イスラエルです
やっぱり・・の意味は、一つには就任前に問題になった「イスラエルへの支援意志が弱いのではないか? パレスチナやイラン寄りの姿勢が目立つ」との議会からの疑問反発であり、2つには「最も米国訪問が多い国防大臣はイスラエル」だからです
イスラエル国防相は、年に最低3~4回は米国訪問していますし、米国防長官のイスラエル訪問を合わせると、バイ議論の頻度は他国を圧倒しています。
一方で会談の中身はほとんど説明されず共同記者会見などは記憶の限りでゲーツ長官時に1回だけです。ちなみに、その際の記者の最初の質問は「なぜ記者会見をやることになったのか? 何かあったのか?」でした。
今回も記者会見はなく、リトル報道官が当たり障りのない概要説明だけしていますが、ヘーゲル長官の交流第一歩ですのでご紹介です(それと、確かイスラエルのバラク国防相は間もなく引退なので・・)
リトル報道官は会談の模様を・・・
barak2.jpg●会談ではシリアとイランを含む課題が議論された。ヘーゲル長官は厳し財政状況下にあっても、長官がイスラエル兵器の優位性確保とミサイル防衛に関する米国の継続的な支援を含むイスラエルの安全保障に強く関与していくと述べた
●両大臣は、米国とイスラエルの国防関係がこれまでになく強化されている点で同意した。
●また両氏は、シリアが生物・化学兵器を国内で管理していること、そして潜在的な本脅威に両国が緊急対処計画を継続して煮詰めていくことも討議した
●イランに関しては、ヘーゲル長官がオバマ大統領の姿勢である、イランが核兵器を保有することを全てのオプションを準備しつつ防止することを説明した
●また同時に、本件に関しては、未だ外交的手段で対処する時間的余裕があると米国が考えている点も説明した
●ヘーゲル長官は、バラク国防相が首相時代から築きあげてくれた良好な2国間関係に感謝し、AIPAC(米国内のイスラエル支援団体)会合での丁寧なあいさつの礼を述べた。
●ヘーゲル長官は早期にイスラエルを訪問したい意向を示し、バラク大臣も歓迎すると述べた。
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biden-aipac.jpgAIPAC(American Israel Public Affairs Committee)は強力なイスラエル支援団体で、米国内政治への影響力も大です。
4日のAIPAC総会にはバイデン副大統領も出席し、「シリアには米兵を決して派遣しない」との主旨の発言をしています。この発言がイスラエル関係者にどう受け止められたかは不明ですが。
一方、副大統領の直前にAIPACで議論に参加したマケイン上院議員は、オバマ政権のアサド政権への弱腰姿勢を批判したようです
対イランでは、バイデンとマケイン両氏は同じトーンでウラン濃縮機材取得を批判したようですが
→http://www.military.com/daily-news/2013/03/05/biden-combat-troops-not-headed-to-syrian-war.html?comp=1198882887570&rank=9
ヘーゲル新長官の関連記事は
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2303720019-1

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