17日付DODBuzzが、米陸軍のアジア太平洋リバランスに関する取り組みを紹介しています。
21日の週に米陸軍協会の定例総会があり、その中でも大きな話題になるであろう事から、記事の中からトピックをつまみ食いします。
米陸軍としては、世界の10大陸軍国の中で7つはアジアに存在することから、イラク・アフガン以前は伝統的に米陸軍はアジアでプレゼンスを維持しており、再びその流れに戻るだけだ・・との説明振りのようです
ただ、エアシーバトルで海空軍に注目が集まる中、存在感を示したいあまりに海兵隊のような行動に出たりと、試行錯誤が続きそうです。
17日付DODBuzzからつまみ食いで
●米陸軍はアジア太平洋地域に、韓国18,500名、日本2,400名、グアム島2,000名、フィリピン480名、ハワイ22300名、アラスカ13500名を配置しており、この夏、太平洋陸軍司令官を大将に格上げした。
●陸軍は米国の安全保障性戦略を、地域の同盟国等との強化や多くの演習実施を通じて推進していきたいと考えており、またFMSによる装備品供給の増加、軍事交流の重視、更に地域関係強化部署を陸軍内各部隊に設ける等の施策を進めている
●オディエルノ陸軍参謀総長はアジア太平洋に言及するとき、地上部隊である陸軍と地域国との繋がりの重要性を引用する。21日の週に開催の米陸軍協会定例総会のテーマは「Globally Responsive, Regionally Aligned」であり、アジア太平洋への関与が重要なテーマとなろう
●最近注目を集めたのは、この夏に陸軍が海軍と協力して実施した、陸軍ヘリを海軍艦艇に着陸させ直上陸能力を維持する一連の訓練である。この訓練は中東担当の第5艦隊と行われたモノであるが、陸軍は海兵隊の役割を邪魔するつもりなのかとの疑問が持ち上がっている
●A2AD対処のコンセプトであるエアシーバトルについて、陸軍Capabilities Integration CenterのRickey Smith氏は、陸軍は潜在敵脅威に対処するため、他軍種と本分野で緊密に連携することを求めていると語った。一方で「陸軍はエアシーバトルを、アクセスを維持する我々の任務を補完するモノだと見ている」と語っている
●またSmith氏は今年11月、2回目となる中国との災害対処に関する討論会を行うと述べた
●FMS(Foreign Military Sales)も、陸軍によるもう一つのアジア重視施策である。2012会計年度には、アパッチヘリやレーダー、小火器や防空システム等、約2兆円の装備品が提供されている。台湾、韓国、日本、シンガポールが主要な取引相手である
Vincent Brooks太平洋陸軍司令官は
(21日の陸軍協会総会で)
●太平洋陸軍は、現在は陸軍航空戦力をアラスカとハワイと韓国に保有しているが、今後これを担当地域内で増強したいと考えている。
●今年夏、中東地域で第5艦隊艦艇と協同して精力的に実施された陸軍ヘリの離発着訓練を、アジア太平洋地域でも積極的に進めていきたい。既に太平洋陸軍と太平洋海軍で話し合いを進めている。
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今このタイミングで、陸軍協会総会で身のある議論が出来るかは疑問ですが、米陸軍のミサイル部隊(BMDと攻撃ミサイル両方)化への取り組み姿勢や、規模削減要求への基本スタンスがどのように語られるかに注目したいと思います。
気が向いたら・・・陸軍協会総会も少しご紹介するかも・・・です。
陸軍のミサイル部隊化(BMDと攻撃ミサイル両方)を!!!
「米陸軍をミサイル部隊に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-14
「陸軍トップがミサイル検討発言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-17