防衛省が「サイバー駅伝」で能力アップを

cyberStuxnet.jpg12日防衛省は、総務省の実践的サイバー防御演習(CYDER)の一環として、競争的要素を取り入れた独自のサイバー防御演習「サイバー駅伝」を全省挙げてスタートさせた模様です。
ウイルス感染時の「事案対応」能力の向上を目的とした各課題を駅伝の「区間」に見立て、クリアした時間を競う「タイムトライアル方式」に、防衛省内の各機関や組織から32チーム計100人以上が挑戦しています。
競争手法を取り入れたユニークな試みに、演習を主催する防衛省の運用企画局情報通信・研究課は「競争心を喚起し、切磋琢磨して能力向上を図りたい」と意気込みを話す。演習は東京都内で3月7日まで行われるようです
13日付朝雲新聞によると・・・
Cyber-EKIDEN.jpg●「サイバー駅伝」にエントリーしているのは、内局、陸自、海自、空自、統幕、装備本部、技術研究本部、防大、防衛医大、防衛研究所の10機関から32チーム。
各チームは4名で構成され、2日間の「競技」に挑む。参加者は、職場のLAN管理者や運用などに携わる実務担当者、技術者、研究者など
●本「駅伝」では、ウイルス発見から感染源や侵入ルートの特定、対処、攻撃手順の解析といった一連の対応の早さを競う。この際、解法のヒントの提供を求めた場合、一定タイムが加算される
●各課題を駅伝の「区間」に見立て、計3区間で競技を行う。各区間のクリアタイムを競い、最速タイムのチームに「区間賞」を授与する
●各「区間」毎、基準タイムを設定し、時間内に対処できない場合は一定タイムを加算されて「繰り上げスタート」を行う
●課題の難易度レベルに差がある前半2区間と後半1区間を分け、前半優勝と後半優勝、そして総合優勝を設定する
●「駅伝」競技と並行して、各チームの「チーム旗」のデザインを競うコンテストも同時開催され、結果は双方とも3月末に発表され表彰される
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cyberwar2.jpgなかなか素晴らしい取り組みです! 洒落も効いていて、話題性満載です。冬季五輪と重なっていなければ、より話題になったかも・・・です。
勝手なアイディアですが、「サイバー駅伝」の競技会概要を事前に防衛省内に公表し、「有志チーム」を募集して「サイバー人材の発掘」につなげるとか、「学連選抜」のようにチームは組めないけど個人的に優秀な人材にも参加チャンスを与える制度も今後どうかと思います
ところで、「演習は東京都内で3月7日まで」となっていますが、この微妙な表現は何を意味するのでしょう? 
非公開の「サイバー演習場」が「東京都内」に設置されているのか、サイバーセキュリティー会社の施設でも借りるのか・・・意味深です。
防衛省のサイバー取り組み
「民間企業も共に:CDC立ち上げ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-16
米国防省の苦悩
「第2弾:国防省サイバー戦略へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-07
「サイバー真珠湾攻撃を防ぐには」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-12
「誰がサイバー攻撃に対処するか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-12
オバマ政権の取り組み
「重要インフラ部門に指針の枠組み」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-14

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