16日付Defense-Tech記事が、現在開発が難航しているF-35ソフトウェアBlock 2やBlock 3ではなく、その次世代バージョンBlock 4に関する米空軍担当大佐等の発言を紹介しています。
現在運用開始時期が明らかになっている開発中のソフトは「Block 3」シリーズまでで、最も高度なバージョンである米海軍型F-35が使用する「Block 3F型」が、2018年8月~2019年2月の運用開始を予定しています。
「Block 3」シリーズ開発が「F-35計画最大のリスク」と関係者も発言しているところですが、「Block 4」の開発が2014年度予算12億円で開始されているとのことです
まずF-35ソフトの復習
●Block 2B:海兵隊F-35B型用ソフト(垂直離着陸)
—海兵隊は、2015年6月に同ソフト搭載機の初期運用能力獲得IOCを計画
—Block 2Bは、データリンク機能や各種センサー情報融合を可能とし、基礎的なCAS任務遂行が可能なソフト。AMRAAMやJDAMやGBU-12レーザー誘導爆弾の使用も可能なら占めるソフト
—3月の米会計検査院レポートは「最大13ヶ月の遅れの恐れ」を指摘、海兵隊幹部も3月に「数ヶ月の遅れを予期」すると発言
●Block 3I:空軍F-35A型用ソフト(通常離着陸)
—米空軍は、2016年12月に同ソフト搭載機の初期運用能力獲得IOCを計画
— Block 3Iは、Block 2Bを最新の半導体CPUで動作可能としたバージョン。処理速度のアップが期待されている
●Block 3F:海軍F-35C型用ソフト(空母運用)
—米海軍は、2018年8月~2019年2月の間で同ソフト搭載機の初期運用能力獲得IOCを計画
— Block 3Fは、Block 3の完成版でより使用可能兵器を拡大。小口径爆弾SDBや500-pound JDAMやAIM-9X格闘戦ミサイルを使用可能に
—ちなみに、AIM-9Xは海空軍が共用する次世代ミサイルで、SDBは3つのシーカーモード(ミリ波、赤外線、レーザー)を備えた精密誘導爆弾
次世代Block 4の目指す方向は
●Block 4Aは2021年に運用開始を、Block 4Bは2023年に運用開始を計画。本ソフトは、F-35に自国の兵器を搭載したい英国やトルコや欧州諸国の要望に応えるもの
●更に脅威の進化に対応し、2020年代から40年代以降を視野に、F-35が直面する敵の防空システムや防空兵器の脅威を想定して開発される
●F-35担当の国防省関係者は「F-35計画がスタートした2001年当時は、主な脅威は欧州のロシア製SA-10やSA-20だった。しかし今や中国製等のアジアの脅威にも目を向ける必要がある。Block 4はこれら脅威の変化に対応するものである」と語った
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次世代Block 4が「F-35に自国の兵器を搭載したい英国やトルコや欧州諸国の要望に応えるもの」であれば、共同開発国の「ご要望」ですから、是が非でも取り組まなければならないのでしょう
F-35には長射程の対地対艦ミサイルは搭載しないのでしょうか? JASSMやLRASMが説明に出てきませんが・・・
日本は何をF-35にさせるつもりなのでしょうか? 性能等がよく分からないうちに購入決定するという「デタラメな機種選定」でしたから、手に入れてから考えるのかもしれません。
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