韓国にTHAAD配備:米軍NO2が示唆

Winnefeld44.jpg28日、米軍NO2のWinnefeld統合参謀副議長がAtlantic Councilで開催のミサイル防衛関連会議で講演し、米本土へのICBM対処能力向上の他、韓国にBMD用のTHAADシステム導入を検討中だと認めました。
韓国へのTHAAD(Terminal High Altitude Area Defense)配備検討については、同日付WSJが報じて話題になっていましたが、WSJ報道に関する質問に副議長が認める発言を行ったようです
金曜日(5月30日)から始まるシャングリラ・ダイアログ(第13回アジア安全保障会議)で、日米韓3ヶ国国防相会議の議題に上ると考えられ、日本の防衛にも(もちろん在日米軍の防衛にも)大きく貢献する可能性のあるTHAADですから、多いに期待して議論を見守りたいと思います
まず米国防省web記事は同講演を
Winnefeld22.jpg●副議長は、イランと北朝鮮を主な核及びミサイル脅威と捕らえ、「米国や同盟国が攻撃を受けたなら、どのような攻撃であっても、米国からの圧倒的な反撃を受け、重大な対価を払うだろう事を彼らは知っているだろう」と警告的に語った
●また「彼らの能力は十分に成熟していないが、その脅威を真剣に受け止めるべきだ」とも語り、「ミサイル防衛は国の優先事項だ」と語った。そして「米本土に到達する能力を何時保持するかは明確でないが、北朝鮮は他のどの敵対国よりも危険ラインに近い」とも状況を語った
●副議長はAFPSに対し、米国は韓国内にTHAADを早急に配備する事を目標に、米国同盟国を守るための装備配置場所の現地調査を行っている、と語った
●なおTHAADは、短距離及び中距離弾道ミサイルを終末段階で迎撃するBMDミサイルで、直撃でミサイル弾道を破壊する
28日付Defense-Newsは本件について
THAAD1.jpg●副議長は、韓国へのTHAAD配備が「我々の同盟国にとって、政治的に極めて微妙な話題であるが、最近の北朝鮮の挑発的な姿勢を目の当たりにし、その必要性を再認識している」と説明した
●THAADは既にグアム島で運用を開始し、そのレーダー(通称Xバンドレーダー:TPY-2)は日本で1台が既に稼働し、もう一台も年内に運用開始する予定である。また海上配備のX-band radarも当地域で活動している。
●更に、アジア太平洋地域では2020年までに展開することを念頭に、別の「long-range radar system」の開発を行っている
THAAD2.jpg●副議長は「米本土に対しては、迎撃ミサイル「CE-I」の後継として、開発中の「CE-II」配備を進めたい」、「CE-IIは試験で素晴らしい能力を発揮しており、2017年までには配備したい」と語った
●まだ実発射試験を行っていない「CE-II」は、議会や専門家から多くの懸念を集めているが、2013年度予算で14発の購入費を計上し、計44発の配備を目指している 
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韓国へのTHAAD配備に関し、「既に現地調査を行っている」そうですから、間違い無いのでしょう。
金曜日(30日)からのシャングリラ・ダイアログ(アジア安全保障会議)での日米韓3ヶ国協議で、正式配備がアナウンスされるかもしれません。
2014年シャングリラ・ダイアログ(アジア安全保障会議)とは
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-27

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