6日付トルコ国防省のプレス発表によれば、トルコは2013年1月に開発の遅れや価格高騰を理由として「一旦停止」していたF-35初号機2機の発注を行うと決定しました。
トルコ国防省のプレス発表は
●トルコはトルコ空軍の次期戦闘機の要求に対応するため、1999年に開始されたF-35開発コンソーシアムの当初からメンバーに参加している。
●これはまた、トルコ国内産業の生産と組み立て能力を最大限に活用するためでもある
●トルコ国防調達庁(SSM)は、Blok-3FのLow Rate Initial Production-10で生産されるF-35A型機2機を発注するよう命を受けたところである
●SSMはまた、トルコ空軍施設内とトルコ国内産業施設内(Turkish Aerospace等)に、FACO(最終組み立てチェック施設)とDepotレベル維持整備センターを設置する任務を付与されている
●トルコは、設置予定の当該施設が、地域のF-35ユーザーにサービスを提供することを目的としている
●我々は継続してF-35計画の状況を詳細にフォローしており、本計画への我々の支援は引き続き強力である。
●この認識の元、以前から計画して発表しているF-35Aの100機調達については変化はない。
関連記事
→http://www.airforcemag.com/DRArchive/Pages/2014/May%202014/May%2008%202014/Turkey-Cements-First-F-35-Order.aspx
2013年10月末の関連記事より
2013年10月21日付Defense-Newsは、SSMのトップが、1月に一旦停止したF-35初度発注2機について再び首相を長とする決定機関に上申する予定だと語ったと報じた。
●トルコSSMのMurad Bayar氏は「今年12月か来年1月に、首相が司る国防委員会に対し、中断している2機のF-35初度調達要求を再度上申する予定だ」と語った
●同氏は更に「一方、最終発注を遅らせることで、価格面で有利になり、コストや性能も安定する」と語っている
●トルコは本年1月10日、F-35のコストや技術的問題を理由に、予定していた2機のF-35初度調達の延期を決定していた。
●決定延期の際、Bayar氏は「トルコは独りぼっちになりたくない。(他国がF-35調達に消極的になる様子を見て)心理的な要因が作用した」と語っていた
●トルコは、F-4とF-16戦闘機の後継機としてF-35を100機調達する計画を持っており、Bayar氏はトルコがその計画を変更していないとも語った
●2011年3月、トルコは米国がF-35の「source codes」提供を拒否したため、F-35の発注を中断した。本件は未だ解決しておらず、今後も米側と交渉を続けると言われている
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////
豪州に続き、トルコもF-35に転びました。ご愁傷様です。
ところでトルコと言えば・・・
防空システム導入について、トルコが中国企業と交渉を開始し、米やNATOが反対の件
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-09-27
当該中国企業のCPMIECは、過去10年間、イランやパキスタンに武器やミサイル技術を提供したとして、米国から一連の制裁措置を受けている企業なので、昨年10月頃、NATO事務総長や米国大使が警告を
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-23
この件のその後を、どなたかご存じですか? F-35の「source codes」提供の件も