南シナ海で米軍機に中国戦闘機があわや!

P-8 near-miss.jpg22日米国防省報道官は、南シナ海の公海上空で、米海軍のP-8哨戒機に対し中国戦闘機が危険な異常接近行為を行ったと発表しました。
事態が発生したのは現場時間の19日で、「最短で6m程度にまで接近」した「very close, very dangerous」な飛行だったとJohn Kirby報道官(海軍少将)は報道陣に語りました。
22日付Defense-News記事によると
中国空軍のJ-11B戦闘機が危険な接近飛行を行ったのは、海南島の東、約135nmの公海上空であった。対象となったB-737を対潜哨戒機に改修したP-8は、国際法に基づいた公海上空の飛行を行っていた
J-11B.jpg●当該P-8哨戒機は、フロリダ州の米海軍航空基地から嘉手納基地に展開中の機体で、昨年沖縄に展開を始めたばかりの新型機である
まず、中国戦闘機は3回、米海軍機の真下を15mから30mの至近距離で威嚇するように横切った
そして中国機は、P-8の前方を直角に横切り、その際、翼下に搭載しているミサイルを見せ付けるように、翼下をP-8に向ける姿勢で飛行した。つまりP-の前方を至近距離で横切る際、中国操縦者はP-8視認せずに飛行しており、大変危険な状況だった
更に中国機は真下を横切り、次いで幅寄せするように翼端を6mにまで接近させた後、P-8の上約12mをロールを打ちながら飛び越えた
Kirby報道官は2001年の衝突事案に言及しつつ
J-11B-1.jpg●このような危険な行為は、2001年に中国のJ-8が米海軍の電子偵察機EP-3に衝突し、EP-3が海南島に不時着した事案以来の危険な行為の一つである。
●(ちなみに、2001年事案の際、米海軍搭乗員は不時着前に搭載秘密物件を完全に破壊できず
●この危険な中国軍機の飛行は、2013年末から見られる、中国軍機による国際基準に反する、不安全でunprofessionalな行動傾向の最新事例である。
3月、4月、5月に発生した他の異常接近も、同じ海南島配備の中国軍部隊の搭乗員達によってなされており、この部隊が攻撃的で安全意識にかけることを憂慮している
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東シナ海でも中国軍機の危険な行為が見られるようになりましたが、遅かれ早かれ、何らかの事故につながることは間違いありません
海上でも、上空でも、ルールを守らない中国に対する政策について、米国識者は
軍首脳間ホットラインを(SteinbergとO’Hanlon)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4099
7-8月号の米Foreign Affairs誌に、James B. Steinberg前米国務副長官及びMichael O’Hanlon米ブルッキングス研究所上席研究員が連名で論説を
●米中両国は、冷戦時代に米ソ間に存在したような軍首脳同士の間にホットラインを設定し、危機的状況下で迅速に対話出来るようなメカニズムを作るべきである、と述べています
取込政策は限界、より強く対処を(フロノイ等)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4088
●7月4日付WP紙に「中国の領土拡大は米国により止められねばならない」との論説を寄せ、中国を国際秩序に取り込む政策は成果が出ておらず、見直すべきであると
中国を国際秩序に取り込む政策が中国の穏健化や現在の規範・秩序尊重に至るという、期待された成果を挙げていないとして、その転換、見直しを主張しています

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