露ミニ潜水艦!?を大追跡:スウェーデン軍

Russian-MiniSub.jpg20日、スウェーデンの首都ストックホルム近郊の同国領海内で「ロシアのミニ潜水艦らしき」目撃情報が写真とともに公開され、スウェーデン軍司令官が全力で捜索中であり、必要であれば武力行使を行うと21日警告しています
もちろんロシアは否定していますが、関連通信が傍受されたとの未確認情報もあり、ウクライナに続く欧州緊迫事案として注目を集めています
21日付Defense-News記事によれば
●問題の目撃情報と写真は、19日同国のアマチュア写真家がストックホルム沖の領海内で目撃し撮影したものである。場所はストックホルムから約30kmの「Ingaroe島」近傍の模様
●一方、艦艇やヘリや掃海艇と約200名の兵士を動員して行われている捜索は、不明物体が存在するとの情報を元に17日から開始されており、いつか初めて軍が探知したのかははっきりしない
●21日現在も同島周辺を中心に大規模な捜索が続いており、少なくとも5隻の艦艇が動員されている。1隻が何らかの発見をしたとの情報もあるが、スウェーデン軍最高司令官のGoeranson大将は否定した
Swedish CINC.jpg●21日に同国議会の軍事委員会に出席した同大将は、「何も発見できていない。恐らく水中での活動だろうが、潜水艦を発見することは非常に難しい」、「必要ならば我が軍を用い、我が意志を強要する」と述べた。
●また「本捜索作戦の最も重要な意味は、発見できても出来なくても、スウェーデンと軍が作戦を遂行し、何者かが領海を侵すならば相応できる態勢にあるとのシグナルを発信することである」と語った
●多くの関係者はロシアの潜水艦だと疑っており、その背景には、ロシアと当該潜水艦の通信を傍受したとの未確認情報や、ロシアタンカーが周辺のスウェーデン領海内に居座っていることが取りざたされている
●ただし、スウェーデン政府は「ロシア」との国名に一切言及していない
ロシアは完全否定しているが・・・
ロシアは当該エリアでの露潜水艦活動を否定し、オランダの潜水艦ではないかとまで示唆した。しかしオランダはこれを一笑し、オランダ潜水艦はスウェーデンとの演習を終え、エストニアの港に入港済みだと主張した
●北欧でのロシア潜水艦捜索には歴史があり、1981年にソ連のU137潜水艦がスウェーデン最大の海軍基地沖合で砂地に乗り上げ、捕獲出来たことはある。しかしそれ以外、冷戦期の1980年代から90年代初頭にも問題になったが、一度も発見できたことはない
Swedish corvette.jpgラトビアのEdgars Rinkevics外相は「地域の安全保障にとってのgame changer事案である」と本件にコメントしている
●またリトアニアのAlgirdas Butkevicius首相は、「ロシアの活動が疑われている事案は、バルト諸国とスカンジナビア諸国にとっての警告である」、「ウクライナでの事象が他の欧州地域でも明らかになった。EU諸国は団結してこの脅威に立ち向かうしかない」と21日メディアに語った
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公開された19日撮影の写真は「ネス湖の恐竜」のような不鮮明な写真ですが、17日から捜索が開始されているところからすると、他にもいろいろ情報があるのでしょう
決めつけてはいけませんが、ロシアという国は困った国です。

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