B-52爆撃機をもっとアップグレードすべき

B-52Guam.jpg9日、米空軍グローバルストライク軍(GSC)のStephen Wilson司令官(中将)が米空軍協会研究所で講演し、2040年まで活用する計画のB-52について触れ、エンジン、レーダー、搭載長距離ミサイル等の更新により、経費節減を図りつつ有効活用できると訴えました
B-52は最新型B-52Hでも51才のご長寿アセットですが、その長時間滞空力と大搭載力を、近代兵器とアビオニクス技術と巧みに組み合わせることで、多様な運用法で活用されています。
また、たとえば対テロでは、高空で爆音を立てながら旋回することで相手を威圧する等の副次的な活用も・・・
民航機用エンジンで効率・整備性アップ
wilson-GSC1.jpgB-52は、2040年かそれ以上運用することを求められる。その際、民間機用のエンジンを搭載すれば燃費を2割から3割向上できるし、長期にわたる維持整備経費の削減までを考えればより大きな効果を発揮する
●新エンジンが20年使用できることを考えれば、燃費の優れたエンジンは空中給油機への負担軽減効果も計り知れない。
●予算状況は依然厳しく、新エンジンは予算案には含まれていないが、議会へのアピール面でも、エネルギー節約は将来アピールできるのではと考えている
B-52にF-35のレーダー搭載を
Wilson1.jpgF-35に搭載されるAN/APG-81レーダーを、B-52にも搭載できないかと(個人的に)考えている。
●同レーダーを搭載できれば、B-52レーダーの課題を8割解決できる。更にF-35と同じ装備を活用することで同レーダーのコスト削減にも貢献できるし、維持費削減にもつながるだろう
●今後長期に運用するB-52は、長く使用すれば使用するほど新装備の経費削減効果が生きるのだ
B-52の長射程ミサイルは潜水艦と同効果
B-52H2.jpgB-52に新しい長距離高速ミサイル(可能ならば超超音速ミサイル)を装備すれば、原子力潜水艦に並ぶ能力を発揮する
●爆撃機が巡航ミサイルを搭載し、敵目標を数時間や数十分で攻撃できる態勢をとれば、まさに「敵にコストを強いる戦略」を核保有国に適応できるし、「大きな抑止力」となる。もちろん攻撃力面でも原子力潜水艦と同様な力となる。
海軍と協力して「standoff missile application center」を設置し、海軍のトマホーク、ALCM、JASSM、MALD、MALD-J等とのシナジー効果発揮を図る体制もできた。
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表面的な発言の紹介で、「なぜ」その新装備がそのような効果を生むかについて「突っ込み不足」に終わってしまいました。
特に「AN/APG-81レーダー」については、どんな狙いや効果があるのかよく分かりません
しかし、F-35に資金が流れ、他の分野が日陰者扱いを受けている一端が垣間見えた気もします。
B-52関連の過去記事
「海軍と会議後アジア展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-07
「まだまだ能力向上に投資」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-07-16-1
「海上目標攻撃訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-21
「B-52末っ子が50歳に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-10-30
「ベテランはあと30年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-06
「50歳B-52は80歳まで」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-21

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