「数年後には中国82隻VS米国34隻になるだろう」
先週、中国の複数の国営メディアが中国海軍の新型攻撃潜水艦3隻の様子を報道し、超音速対艦ミサイル発射機を備えた様子を伝えています。
この報道を機会に、3日付Defense-Techが中国潜水艦戦力の増強についての紹介記事を掲載したのでご紹介します。
非常に断片的ですが、重要ながらフォローできていない分野なのでとりあえず
3日付Defense-Techによれば
●人民日報は、中国海軍が新しい3隻の攻撃型潜水艦の準備を進めており、同潜水艦が超音速対艦ミサイルの垂直発射管を備えていると報じている
●また中国中央TVは、先週初めに撮影したとされる3隻の新型攻撃型潜水艦の衛星写真を示し、「Type-093G」攻撃潜水艦だと報じた
●同人民日報は「Type-093Gは、数年前から運用開始している第2世代原潜Type-093タイプの最新型で、涙滴型をしている。Type-093よりも少し全長が長く、垂直発射システムを装備している」と伝えている
●中国海軍webサイトは最新潜水艦について、運転ノイズを抑え、速度と機動性を増したと紹介し、最新の超音速対艦ミサイルYJ-18を発射可能だとしている
●2月、米海軍の作戦計画部長であるJoseph Mulloy中将は下院小委員会で、「中国の潜水艦は驚くべきペースで増強されており、数量において米軍を上回っている。そしてその活動拡大を続けている」、「しかし質的には米海軍のレベルにはない」と証言している
●しかし更に「中国はかなり驚くべき潜水艦を建造しており、またインド洋に既に3回進出し、活動エリアを拡大し続けている。中国は実験や訓練や任務を積み重ねており、世界における潜水艦先進国を目指していると感じている」と述べた
●また同中将は、中国海軍の戦略原潜の進歩も着実に進んでおり、弾道ミサイル搭載原潜が95日間の連続運行を行ったことを確認していると語った。この活動は、中国戦略原潜がハワイやアラスカを攻撃可能な潜在能力を保持したことを示しているとの報道につながっている
●米中経済安保評議会の昨年の年次報告書は、中国の戦略原潜は射程4500nmの核弾道ミサイル核JL-2を搭載し、警戒任務が可能な状態にあると記しており、更に射程を延伸したJL-3ミサイルと新型戦略原潜を開発中だと報告している
●同評議会はまた、中国とロシアが共同で4~6隻の攻撃型原潜開発に向けた協議を行っていると報告しており、中国がロシアのロシアのソナーや推進機関や静穏技術をディーゼル推進潜水艦建造に導入したいと考えているようだとしている
●報告書は、共同開発が実現すれば、米国は中国のノイズの少ない潜水艦と対峙しなければならず、米軍の対応を困難するとしている
●米下院のRandy Forbes軍事小委員会委員長は、「2007年当時と比べ、中国海軍の潜水艦と水上艦艇の活動は3倍増になってる」、「数の単純な問題ではないが、今後5~8年後には、米中の潜水艦保有数は中国82隻VS米国34隻(アジア太平洋配備数)になるだろう」と語っていた
///////////////////////////////////////////
以前、中国軍内部の連携や能力面での弱点を調査したRANDのレポートをご紹介しましたが、正面戦力の増強は着実に進んでいます。
ちょっと前までは、JL-2は使い物にならない・・・との分析でしたが、JL-3の開発まで進んでいたり、超音速対艦ミサイルが潜水艦から発射できたり・・・
まだまだ「質」では勝っている・・・との分析ですが、不安になりますねぇ・・・
RANDがPLA問題点レポート
前半→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-15
後半→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-15-1