ロシアがシリア中部にも空軍基地を準備

Su-30 Russia3.jpg3日、匿名の軍事筋と人権団体が報道機関に対し、ロシアがシリア中部のShaayratというシリア空軍基地にも進出し、ロシア空軍機の新たな拠点としての準備を間もなく終了し、最近攻勢を強めているアサド政権軍支援を強化するだろうと発表した模様です
プーチン大統領は「対IS作戦」を今後強化すると言い、対IS攻撃も行っていますが、アサド政権軍支援のための対IS攻撃のため、新たな体制整備を着々と進めているようです
アサド政権を支援しているのか、皆が殴り合って疲弊して消滅するのを狙っているのか、何らかの利権を狙っているのか、アフガン泥沼の二の舞なのか、よく分からないロシアのがんばりです
3日付Defense-News記事によれば
Shaayrat.jpg●3日、匿名の軍事筋はAFPに対し、「Shaayrat基地の準備は最終段階にあり、ロシア軍基地となる日は近い」、「数週間前にロシア軍関係者が同飛行場に到着して準備を進めており、今月中には運用を開始する」と語った
Shaayrat飛行場はシリア中部にあり、遺跡で有名なHorn州パルミラの東約130kmにある
●Shaayrat基地の周辺では、ISISに占領された地域の奪還のため、アサド政権軍がロシア空軍の支援を受けて反撃を開始しており、11月末にはMaheenをISから奪い返している
●また遺跡で有名なパルミラにもアサド政府軍は近づいており、ISISから奪い取ろうとしている
●人権団体のAbdel Rahman氏は、「ロシア軍は新たな滑走路をShaayrat飛行場に建設しており、関連施設の整備も進めており、間もなく作戦に使用するだろう」と語っている
●また同氏は、ロシアは既にヘリコプターをパルミラ近傍から運用しており、IS攻撃にも使用しており、パルミラまで3kmの地点までアサド政権軍が進出しているとも述べている
Su-24 Russia.jpgプーチン大統領は、エジプトでロシア旅客機がISのテロで墜落させられ、224名が犠牲になった事件以降、対IS作戦強化を宣言している
●ISISが支配するHorn州の別の町に対しても、過去24時間で40回の攻撃をロシア軍は行っている
アサド政権軍は10月7日以降、少なくともシリアの4つの州で、ロシア空軍の支援を受けつつ、攻勢作戦を開始している
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現在ロシア軍機は、シリアの地中海沿岸でトルコ国境に近い「Latakia」近郊の飛行場を拠点としていますが、シリア中心部にも新拠点を構築です
まだまだいろいろな展開がありそうなシリア情勢ですが、トルコとロシアの関係に世界の注目が集まっている間に、ロシアは着々とやりたいことを進めているようです
ロシア軍のシリア展開関連
「露軍機がイスラエル領空侵犯」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-30
「映像:露軍機のシリア攻撃」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-21
「シリアでのロシア軍を速報分析」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-19
「プーチン:地上戦はしない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-12
「露軍は鉄の壁arc of steelを構築中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-07
「2日連続トルコ領空侵犯」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-06
「露空軍空爆開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-30-1
「シリアは地政学チェルノブイリ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23

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