トランプ氏の世界地図はこうなっている

休日のひとりごとです・・・
9日付「Huffington Post」が、「ドナルド・トランプ氏の世界地図はこうなっている」とのタイトルで地図を掲載し、彼のこれまでの発言を世界地図上にプロットし、記述の根拠となった関連発言を紹介しています
9日付「Huffington Post」の地図説明
Trump-map2.jpgトランプ氏が、世界をどう見ているのか、過去の発言などから地図にしてみた。
ブラジルのルセフ大統領が誰なのか、女性なのかも知らず、
フランスの同時多発テロは「国民が銃を持っていれば」防げたとの趣旨を主張し、
イランについては「役に立たないミサイルをアメリカから買わせろ」と言ってみたり、
オバマ大統領が「ケニア生まれのイスラム教徒だ」という、事実無根の人種差別発言をしてみたり、
●「メキシコから多くの不法移民が国境の壁を乗り越えてアメリカに来ている」というテレビCMの写真が、実はモロッコの写真だったり、
日本と韓国の核保有を認めるようなことを言ったかと思えば、北朝鮮の金正恩第1書記を「25か26で親父が死んで、すべて受け継いで…認めてやらなきゃ」と称賛したり、
●ロシアのプーチン大統領を「聡明で才能ある指導者」とたたえてみたり、
●もし大統領になったら、どんな外交政策になるんだろうか?
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少なくとも米国の共和党員の多くは支持し、11月の本番でも民主党員を含めてかなりの支持を集めるだろうとの予想です。
連鎖的な動きを感じるのがフィリピン大統領選挙で、「トランプ的」な過激発言をしてきた候補(市長として過激な犯罪対処の実績もあり)が、かなりの得票率で当選しています
Trump-map1.jpg世界各国で、そして日本でも、この流れを利用しようと「トランプ的選挙運動」に乗り出す政党や個人が出てくることを懸念します
・・・と、ここまで書いて筆が止まりました
私の記憶が正しければ・・・以前、気鋭の地政学者・奥山真司さんが日本人の戦略的思考の基礎欠如を嘆き、そして戦略の重要性を説明する際、日本人で安全保障を論じている、または安全保障に関与している方の多くは、日米同盟が大きく揺らいだり、米国の後ろ盾がなくなる恐れを感じた場合、思考的停止に追い込まれ、狼狽するもしくは立ちすくむのではないか・・との主旨のツイートをされていました
まだまだトランプ氏の行く末については見えないものの、いつまでも「トランプ時代を深く議論したくない」、「トランプ大統領を想定したくない」との姿勢でいることは、日米同盟と憲法9条の温室内で「安保」を語ってきた自分自身を認めることになるのかもしれません
Trump-map3.jpg日本の与党も野党も、各種評論家やコメンテーターの皆さんも、皆が思考停止状態に近いのかもしれません。
思考が停止していなくても、「今この問題を議論すれば、従来の自分のスタンスを変えなければならない」とか、「大樹の陰に入るためには、またはマスゴミ受けするにはどんなスタンスが良いか」を思案中なんでしょう・・・
こんな時こそ、曇りのない目で「情勢分析」を行い、世界観から始まる戦略の階層を頭に描きつつ、戦術や作戦レベルに落とし込む基本に立ち返らねば・・・と考える次第です。
米軍駐留経費の全額負担要求はないにしても、経費負担増額要求はこれを契機に間違いなく強まるでしょうし、各種米国製装備品の売り込みや押し売りは勢いを増すのでしょう
そんな時、米国から言われるままではなく、日本はこう考えるからこうしたい、これは買わないけどこちらは必要だ、リスクは増すがあきらめざるを得ない・・・としっかり交渉できるようにしておきたいものです

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