露情報収集艦がRIMPAC偵察でハワイに出現、中国は

Russia-SpyShip.jpg6日付米海軍協会web記事によれば、RIMPAC演習参加国で「ない」ロシア海軍が、ハワイ沖に情報収集艦を派遣してRIMPACの情報収集を行っていると、米海軍のRIMPAC報道官が語ったようです。
ちなみに、前回2014年のRIMPAC参加国で有りながら、演習海域に情報収集艦を派遣して参加国だけでなく世界中からひんしゅくを買った中国は、今までの所はスパイ艦を派遣していない模様です
なおロシアの情報収集艦は、大人しく「耳を澄ませている」「聞き耳を立てている」状態だそうで、RIMPAC参加部隊はそれなりに配慮しつつ、問題なく演習を続行中のようです
6日付米海軍協会web記事によれば
RIMPAC  2016.jpg米海軍のRIMPAC報道官のClint Ramsden少佐は、米海軍協会ニュースに対し、「ロシア情報収集艦が、RIMPAC演習実施中のハワイ沖の公海上に表れた」と明らかにした
●そして同少佐は「ロシア情報収集艦の出現が演習に影響を与えることはない。必要な情報保全措置を全て行って対応している」と説明した
冷戦時代には、ロシア軍の情報収集艦が演習海域や米本土沖に出現することは珍しくなかったが、最近まではこの様な偵察活動は緩和状態が続いていた
●しかしロシアによるクリミア併合後、ロシア海軍は冷戦時代のような攻勢的姿勢で活動を活発化させている
●米海軍はロシア情報収集艦について細部に言及しなかったが、複数の海軍専門家は関連情報から、ウラジオストック所属のバルザム級情報収集艦「Pribaltika(SSV-80)」であろうと分析している
●退役海軍大佐で海軍専門家のChris Carlson氏は、同艦が2004年にも同海域に派遣された経験が有り、大型艦で遠距離航海にも対応できる耐久性や航続性を備えている点から、「Pribaltika」だろうと推測している
Russia-Spy.jpg●現在ロシア海軍は、最新の情報収集艦(AGI:auxiliary general intelligence)である「Yuriy Ivanov級」の2番艦を建造中で、数年後には配備される見込みで、現時点で派遣するとしたらバルザム級だろうと田の専門家も語っている
●なお前回2014年のRIMPACに、4隻の演習参加艦艇とは別に情報収集艦を演習海域に派遣した中国であるが、複数の関係者によれば現時点で中国情報収集艦の姿は確認されていない
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ロシア海軍も過去に1度、「オブザーバー扱い」でRIMPACに参加した事があったような気がしますが、ウクライナ情勢や、黒海やバルト海での傍若無人ぶりから、米国も明確に無視する姿勢なのでしょう
数年後に「Yuriy Ivanov級」情報収集艦が太平洋艦隊にデビューすると、日本海や極東周辺海域での日米共同演習が多少はやりにくくなるのでしょう。なお同1番艦は、北方艦隊に配属され、欧州や北極圏に睨みをきかせているようです
2016年RIMPAC関連の記事
「中国も参加で6月30日開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-06-29
2014年のRIMPAC関連記事
「中国海軍の能力は平均的」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-27
「RIMPACに中国情報収集艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-07-21-1
「参加艦艇によるフォト」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-02

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