米海兵隊と米空軍のF-35に関する話題2つ
8月30日、米海兵隊の戦闘展開コマンド司令官Robert Walsh中将が記者団に対し、日本の岩国基地へのF-35配備を終えた後、中央軍担当エリアに強襲揚陸艦を利用してF-35Bを展開させる計画だと語りました。
また岩国へのF-35展開にも強襲揚陸艦を使用すると言及した模様です
全く別の話題ですが、F-4ファントム戦闘機を無人機に改良したQF-4の最後の1機が、8月17日に最後の「無人機としての飛行」を行い、米空軍F-35の目標機として同機の試験を支援しました。
海兵隊F-35は岩国の次に中東へ
●8月31日付米空軍協会web記事によれば、Walsh海兵隊中将が同30日に記者団に対し、2017年1月に10機のF-35Bを岩国に展開し、後に追加で(8月に)6機のF-35Bを岩国に強襲揚陸艦USS Waspによって移送すると語った
●同中将は中東への派遣の明確な日程に言及しなかったが、USS Waspによる岩国への輸送の約8ヶ月後(2018年4月頃?)、今度は強襲揚陸艦USS Essexで中東軍エリアにF-35を輸送すると語った
●Walsh司令官は両地域へのF-35展開について、「2つの飛行部隊を2隻で輸送する挑戦的な取り組みだ。最初の海外展開で学んだ教訓を生かし、どの分野で我々が能力を伸ばす必要があるかを確認する」と語った
●更に同中将は、F-35の持つ電子戦、電子情報収集及び情報共有能力が試されることになると語り、「海外への展開という厳しい学びの場から、どのように情報共有をより良く行うべきかを学べることに興奮している」とも表現した
最後の無人機F-4飛行をF-35試験に提供
●8月17日、無人機QF-4の最後の1機が、White Sandsミサイル演習場で「無人機としての最終飛行」を行い、米空軍F-35の目標機として同機の試験を支援した
●最後のQF-4運用部隊長である第84空中目標機飛行隊長Ronald King中佐は、「我々は米国防省やFMS Ronald King利用国を相手にして、無人機目標を提供する役割を果たしてきた。時には空対空ミサイル、時には地対空ミサイルの目標機としてQF-4を飛行させてきたが、最後のQF-4飛行はF-35の試験支援だった」と語った
●8月29日付米空軍web記事によれば、同部隊は約15年間QF-4を無人飛行させてきたが、最後の1機を今年12月まで有人機として利用した後、F-4型機の運用を終了し、F-16を無人機に改良したQF-16運用部隊に完全に生まれ変わる
●2014年9月から飛行が始まったQF-16の運用を、同部隊は今後の主任務として担っていく。
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海兵隊は積極的ですねぇ・・。Walsh中将は展開日程には言及しませんでしたが、日本の報道で岩国への「残り6機」の展開は8月と報道されていましたので、その情報を活用しました
岩国に展開したF-35には、是非東シナ海にも進出して頂き、その自慢の「電子戦、電子情報収集及び情報共有能力」を確認して頂きたいです・・・。
でも、中国にF-35の情報を収集されないよう、第一列島線の内側では飛行を避けるんでしょうか???
米空軍の無人標的機は、「FMS」で外国も利用できるんですね! なおQF-4は「318機」使用されたそうです・・・規模が違う・・
日本の地対空ミサイル部隊も米国射場でミサイル発射訓練をしていると聞きましたが、有事には脆弱な戦闘機より遙かに役立ちそうですから、ぜひ、より実戦的な訓練として無人標的機を「FMS活用」して欲しいものです。
戦闘機の機数や訓練時間を削減してでも!
関連の記事
「海兵隊F-35は1月に岩国展開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-25
「126機のF-16を無人機に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-11-28-2