530発って・・訓練用を含めても結構な数・・
8月25日付Defense-Newsは、韓国国防省がLockheed Martin社と、F-35用「Multispectral database」導入のFMS契約を約7億円で23日結んだと報じています。
韓国は2013年に40機のF-35A型機を約7000億円で導入する事を発表しており、2018-2021年の間に受領しますが、これに関連する事業の一つです
この報道で気になったのは、2013年5月に韓国が発表したF-35用の兵器購入計画です。約800億円で購入すると発表されたものは
・274発のAIM-120アムラーム
・530発のJDAMキット
・154発のAIM-9X-2 サイドワインダー
・そして530発の「Bunker Buster」 BLU-109 2000LB(JDAM付)
530発が「多い」との基準が不明確ですが、北朝鮮だけで530発とは恐れ入りました
(北朝鮮対象だけだと信じたいと思いますが・・・)
そこで「Bunker Buster」 BLU-109をお勉強
●BLU-109「Bunker Buster」は、地下指揮施設や航空機用鉄筋コンクリート・シェルターなど、頑丈な構造の目標を破壊する貫通爆弾用弾頭。少なくとも6フィート(約1.8m)のコンクリートを貫通できる硬目標攻撃用爆弾の開発を目的として1985年に開発された
●貫通爆弾の役割は、汎用爆弾では、効果の薄い、鉄筋コンクリート製シェルターや地下指揮施設などを破壊することにある。鉄筋コンクリート構造物を貫通するため、弾体形状は汎用爆弾が流線形であるのに対して、BLU-109の弾体中央部は円筒形で、貫通に適した形をしている。
●弾体も頑丈に作られており、ほぼ同じ重量であるMK84爆弾の、およそ2倍の厚さ25mmのニッケルクロムモリブデン鋼(SAE4340)を使用している。このため内蔵炸薬は240kgとMK84の428kgのおよそ半分しかない。しかし、頑丈で重量のある弾体により、1.8~2.4mの鉄筋コンクリートを貫通可能。
●一方で、多数が流通しているMK84と同じ重心バランスや取り付け具を採用し、現場部隊の作業や運用を容易にする配慮で設計されている
●通常信管は爆弾の先端に配置されているが、BLU-109の信管は後部に装着され、爆弾が目標の表面ではなく、内部に突入してから爆発するように弾着の6/100秒後に炸薬を起爆させる。
●湾岸戦争の教訓を踏まえ、Gセンサーを内蔵、貫通した部屋の数をカウントできるHTSF(硬化目標用スマート信管)も開発された。
●最大の貫通効果を発揮するには、弾体の運動エネルギーを増加させるため、高高度からの投下もしくは、低空飛行の場合には投下時に機体を急上昇させる「トス爆撃」を行う必要がある。
●BLU-109Bは、GBU-10,24,27などのレーザー誘導爆弾やJDAM等の弾頭としても使用される。
価格:2,126米ドル
重量:874kg(1,927lb)
全長:2.4m
直径:370mm
弾頭:PBXN-109ないしトリトナール
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これから、環境的には(米国からの圧力も含め)自衛隊と韓国軍の防衛交流は、正常化の方向に進むのでしょう。たぶん・・・
そんな中で、この地中貫通爆弾BLU-109の想定使用目標やその数について質問しては如何でしょうか? 場の雰囲気を悪くし、盛り下がること確実です。
3万ポンドの超巨大貫通弾MOPについて
「ついに完成か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-18
「シリア化学兵器に?巨大貫通弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-07-27
「対イラン?巨大貫通弾」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-16-1
韓国とF-35関連記事
「韓国F-35とKF-Xのゴタゴタ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-10-04
「韓国F-35とKF-X」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25
「韓国がF-35に最終決定」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-22-1
「急転直下:F-35を選定か?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-10-19