ロシア発注の旅客機を米国大統領専用機に?

Trump.jpg1日付Defense-Newsは、トランプ大統領が就任時から「贅沢で高価すぎる」と問題視していた次期大統領専用機にロシアの航空会社がボーイングに発注して製造されるも、納入前に注文がキャンセルされたモスボール保管中のジャンボ機が検討されていると報じています
ロシア人の手には一度も渡っていないから、盗聴器やスパイ機材が組み込まれている心配はないと関係者は懸命に説明しているようですが、寄りによってロシアの「お下がり」「新古機」ですか?・・・との声は当然上がっているようで、今後数多いトランプ絡みの話題の一つになりそうですのでご紹介して置きます
1日付Defense-News記事によれば
●事情通の情報筋はDefense-Newsに、ボーイング社と大統領専用機を扱う米空軍が、ロシアの民間航空会社「Transaero」が「かつて」発注した2機の747-8を売却する契約交渉の最終段階にあると語った。
●ロシアの「Transaero」社は2013年に同機をボーイングに注文したが2015年に倒産した。ボーイング社が製造途中だった機体を完成させ、現在は加州南部の飛行場で保管している。
Air Force Ones.jpg●同機体の経緯を知る関係者は、元の発注者であるロシア航空会社やロシア政府の手に同機体が手渡されたことは一度もなく、ロシア企業や政府が同機体に手を加える機会は全くなかったと強調している
●情報筋も上記関係者も、具体的な機体価格については厳しい交渉が進行中であることから一切コメントしなかった
●本件に関し、米空軍報道官は機体の出所には言及せず、「ボーイング社と2機の747-8を購入する交渉の最終段階にあり、間もなく契約するだろう」と質問に答えた
●またボーイング社報道官も、「Transaero」との関係や細部に言及することを避けつつも、「2機の747-8取引に向け精力的に交渉を行っており、ベストな価格と価値を提供することに集中している」と述べている
機体価格を巡るあれこれ
トランプ大統領はかつて、「俺が交渉したことで1000億円ぐらい節約した」と語っているが、ホワイトハウス関係者は「億単位:millions」の節約だと表現していた。
一般に、Boeing 747の値札は約420億円だが、個々のケースで様々な値引き交渉が行われている模様で、実際はかなり安いとも言われている。しかし米空軍が次期大統領専用機のトータル価格をこれまで公表したことがないため、価格や節約効果について議論することは難しい
B-747-8.jpg●航空コンサルタントのRichard Aboulafia氏は、米空軍が製造済みの機体を購入するのは理解できるが、大統領専用機において機体自体はほんの一部であり、例えば秘匿通信機材、ミサイルからの機体防御システム、核爆発からの防御など大きな追加投資が必要だ、と指摘している
●そして「値引き額については想像が難しいが、例えば機体価格が250億円で、15%値引きなどが考えられる。しかしB-747の製造ラインを数ヶ月停止させるコストも考える必要があるかもしれない」とコメントしている
●米空軍の調達を担当するArnold Bunch中将は5月段階で計画は予定通りで、年末までに2機の機体と設計費用を確保することになると語っていた
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決して怪しい話ではないようですが、トランプ大統領が主張している程度の経費節約や値引きが実現するかは微妙なようです。
まぁ・・・いずれにしても、ロシアがらみのネタとは、トランプ大統領のご機嫌を損ねないか気になります
トランプがらみの記事
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「国家宇宙評議会を設置」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-08
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