3月29日、米空軍参謀総長David Goldfein大将が記者団との朝食会で講演し、従来あまり女性の体形等に配慮してデザインや採寸されていなかった飛行服や戦闘服などを見直していると語りました。
また同参謀総長の発言を紹介する記事は、米空軍が米陸軍が使用しているカモフラージュ柄の戦闘服を、早ければ今年6月から採用するかもしれないとも紹介しており、空軍内で正式発表を前に噂が広まっていると報じています
空軍参謀総長の話は、女性パイロットが男性用の装具を身に着けて長時間飛行する事で生じる不具合を示唆していますが、もうずいぶん前から女性の戦闘機を含む作戦機への搭乗が始まっている米国でも、今まで放置されてきたようです
15年、いや20年遅いのかもしれませんが、見直しが「魂」や「心」のこもったものであることを期待いたします
3月29日付Military.com記事によれば
●Goldfein空軍参謀総長は記者団に、ユニフォームの見直しを行っているが、女性兵士によりフィットしたものへの改良も検討していると語り、「女性兵士のユニフォーム重視してしっかり検討している」と語った
●「我々のユニフォームは伝統的に女性のサイズへの配慮が不足していた。これはユニフォームに限ったことではなく、装着する装備品(the gear)についても言えることである。今や女性兵士はあらゆる戦闘任務に関与しており、米空軍には彼女らにフィットしたユニフォームを支給する義務を負っている」とも語った
●また同参謀総長は「ストライクイーグルF-15Eで9~10時間の連続飛行任務を命ずるとすると、パイロットに装着を命ずるユニフォームや装具は体にフィットし、任務遂行に機能的でなければならない」とし、
●パイロットが飛行服の上に身に着けるジャケットには、無線機やサバイバルキット等が格納されているが、摩耗に耐えつつ操縦者が操縦席内で体をひねって周囲を見渡したりする動きやすさが求められる。しかし現状では、女性操縦者は男性用のジャケットを身につけている。
●参謀総長によれば、戦闘コマンド司令官のMike Holmes大将が再検討を指揮しており、飛行服や関連装備に限らず、検討対象は地上での戦闘服にも及んでいる
●Goldfein大将は細部への言及を控えたが、最近リークされた空軍内部の検討資料によれば、早ければ今年6月1日から、米空軍の戦闘服ACUを米陸軍の戦闘服ACUに変更する検討が行われている模様
●参謀総長は「現在でも多くの空軍兵士が米陸軍の迷彩戦闘服ACUを着用しており、任務上この傾向は続くだろう」と現状を語り、リークされた情報を否定はしなかった
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日本でも一昨年(?)、女性に戦闘機登場への道が開かれ、実際にその道を志す女性自衛官がいるようです。
しかしこの話を聞いた米軍の女性戦闘機操縦者の「先達」が吐き捨てるように、「日本まで人寄せパンダのように女性を戦闘機に乗せて話題集めに走るの・・。馬鹿じゃないの? 女性に男性用のヘルメットやジャケットを無理やり着せ、フィットしないから女性用を作ってくれといっても、私の時代は実現しなかった。所詮広告塔だった」と激怒したとの話を聞いたことがあります。
適材適所、現場に即した装備、話題優先でなく実質重視・・・でありたいですね・・・
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