独仏中心に欧州連合で第6世代機開発へ

ベートーベンの重厚さと、ドビュッシーの優美さを兼ね備えた6世代機なるか?
Fre-Ger.jpg5日、フランスのFlorence Parly国防相が仏独国防相会議が開催されたパリで仏メディアに対し4月末に開催される「Berlin Air Show」で、仏独が中心となって次世代戦闘機開発を開始すると語りました。
2040年の運用を目指し、「Dassault Rafale」と「Eurofighter Typhoon」の後継機を目指すというSCAF計画(systèmedecombat aérien dufutur)との名称のプロジェクトらしいですが、仏独で大枠を固め、その後は欧州各国に門戸を開いて多国間プロジェクトにする構想だそうです
仏は既に、英国とも同種の共同開発プロジェクトを始めており、それとの関係や住みわけが気になるところですが、それはまた別の機会に・・・
6日付Defense-News記事によれば
SCAF計画のアイディアは、2017年夏の仏独国防相会議の席で話題となり、欧州協力関係を示す仏独関係を推進する意味でも重要なプロジェクトとして検討が進められてきた。
SCAF.jpg●また一方で、現在の欧州で、このような巨大なプロジェクトが可能なのか、またどのように進められるのかの試金石となる重要な位置づけのプロジェクトである。特に外国や政治的には美辞麗句が飛び交うが、水面下で激しい競争を続ける欧州諸国で成り立つのかとの疑問が語られている
●仏国防相によれば、現時点では政治レベルと産業界レベルでの力を結集する体制作りに努力しているとのことで、参加企業には現時点でAirbus, Dassault, Thales, MBDA and Safranが名前を連ねている
4月25日から29日までのBerlin Air Showでは、約10ページの性能要求文書に両国が署名する模様で、その後1年間をかけて参加各企業が独自に技術的な検討を行い、後に各企業が成果を持ち寄り、分担や契約についての協議が開始される流れが予定されている
他国へのプロジェクト参画を呼び掛けるのはその後を想定しており、仏国防相は第3国に開放する前にしっかり仏独で基礎を固めておきたいとメディアに語った、
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トランプ政権への、そしてF-35への当てつけプロジェクトのような気もしますが、2040年運用開始を目指すという時間軸は何を意味するのでしょうか?
6-GN3.jpg米空軍が取り組む次世代制空機PCA(penetrating counter air)は、2030年代初めの運用開始を狙って、「完全でなくても現存する技術で組み上げ、その後も技術進歩に応じて能力向上」をコンセプトにしていますし、「family of system」の一部を担うとの考え方ですが、SCAFはどうなんでしょうか? All in Oneのコンセプトでしょうか?
米空軍の次世代制空機検討PCA
「PCA検討状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-12
「次期制空機検討は2017年が山!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-12
「次世代制空機PCAの検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-30
「航続距離や搭載量が重要」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-04-08
「CSBAの将来制空機レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15-2
「NG社の第6世代機論点」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-01-17
「F-35にアムラーム追加搭載検討」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-28

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