米空軍研究所が提案する将来兵器

Air Force 2030.jpg3月22日、米空軍研究所AFRLが「Air Force 2030 — Call to Action」との約5分の映像を公開し、米空軍が将来ものにしたいと考える新装備や技術をアピールしています。
映像の前半は米空軍の研究開発の歴史を振り返り、装備化されなかった数々の「Xプロジェクト」が、現在のステルス機や超音速飛行の推進装置やセンサーやサイバーや宇宙ドメインに生かされていると研究開発の意義を強調し、後半3分ごろから将来装備のイメージを紹介する構成となっています。
米空軍は2016年に「Air Superiority 2030」を発表し、旧世代戦闘機と5世代機を共存させつつ、次世代の制空を目指すとしています
そしてその描く将来の脅威下では、単一のアセットですべてを備えることは不可能で、「family of systems」で対応し、構成要素は随時最新技術を取り入れて能力向上することが可能な形態を目指すとされています
将来装備の描写はチラッとで、これまでご紹介したものですが、具体的に米空軍が映像化したことに意義がありますので、映像になっている新装備新技術をご紹介します
映像「Air Force 2030 — Call to Action」(4分45秒
 
3月26日付Military.com記事によれば
●無人機ウイングマン(Loyal Wingman)
第5世代機の僚機として自動操縦で行動する無人ステルス航空機。2022年にデモ飛行を予定しており、敵領域に侵攻して情報収集や航空攻撃をイメージ
●次世代フライトスーツ
操縦者の血圧や脈拍や筋肉の緊張度を想定する機能を備えた飛行服
●マイクロ無人機の群れ
映像では輸送機の貨物室から投下され、主力の戦闘機や艦艇や装甲車両が敵地に侵入する前に、群れで敵の防御網をかく乱するイメージ。AFRLとDARPAが2019年にデモ飛行を計画
●CHAMP(EMP効果で電子部品や電力網を無効化)
高エネルギーのマイクロウェーブで、インフラの物理的破壊無しに電力網や電子回路を無効化する。2012年にAFRLとボーイングやレイセオンが協力して試験に成功
●レーザー兵器
AC-130やF-15等々への搭載に向け開発中
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Air Force 2030 2.jpg
見たままですが、ロシアや中国もこの映像を見て研究するでしょうし、既に米国に先んじているかもしれません
関連の過去記事
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