第3回の空軍参謀総長推薦図書&PODCAST 等
各国空軍の失敗事例、意思疎通重要性、AI有効活用の勧め等
10月10日付米空軍協会 web 記事が、AIvin空軍参謀総長が追加(第3回)で公表した「Leadership Library」(推薦図書&論文&PODCAST)4種類を取り上げ、概要を解説していますので取り上げます
Allvin大将はKendall 空軍長官とタッグを組み、米空軍の大改革に取り組んでいますが、その大きな背景となっている中国脅威との対峙に向け、様々な角度から米空軍兵士の意識改革を求めており、推薦図書等で取り上げるテーマも様々ですが、過去記事で紹介した書籍等もご参考にご覧ください
“Why Air Forces Fail: The Anatomy of Defeat” edited by Robin Higham and Stephen J. Harris
●軍事史専門家による書籍。各国空軍(露、ポーランド、仏、英、伊、独、アルゼンチン、そして米空軍)の失敗分析
●Alivin 大将「兵站、インフラ、積極進取な指導力等々がいかに重要かを余すところなく示唆する書籍。今現在の決断が、明日の即応態勢を決定づけることを示している。戦略的な計画立案における必須事項が盛り込まれている」 ●ロシアがウクライナで苦戦している現状に触れつつ、ロシア軍における空軍の地上軍への隷属ドクトリンが影響している、との分析等を紹介
“Made to Stick: Why Some Ideas Survive and Others Die,” by Chip Heath and Dan Heath
●NY Times 紙がベストセラーとして紹介した書籍
●AINin 大将「任務完遂は、関係者との明快な communication がれているかにかかっていることを訴えている」
“Conflict Occurs When Debate Fails,” Open to Debate
●PODCASTで、WW2以降の紛争の変遷に関し、David H. Petraeus 退役陸軍大将と歴史家の Andrew Roberts 氏が議論を戦わせたもの。
●現代紛争を倫理面、戦略面、核抑止、サイバー威、誤情報拡散等々から討論しており、現代戦における紛争解決、リーダーシップの在り方、軍事意思決定に関する説明責任等を考察する好材料
“Embracing Gen Al at Work,” by H. James Wilson and Paul R. Daugherty
●Harvard Business Review 誌に掲載された論文。
●Allvin 大将「新たに登場した人工知能 AIの力を、規範に沿い自をもって有効活用することで能力向上につなげてほしい。インテリジェントなAIへの問いかけ、人間側判断との適切な組み合わせ、AIとの対話訓練等により、それが可能になろう」
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以前にも申し上げましたが、従来の米空軍参謀総長は、就任時に就任するまでに読んだ書籍の中から、「Leadership Library」を一度に紹介するだけでしたが、AlIvin 大将は、就任後に、その激務の合間に自己研鑽のため触れた最新のアイテムを、2-3か月毎に3-4アイテムを継続して紹介していくスタイルです。
大変強い意志と努力が必要なことだと思いますし、そのこと自体が米空軍人に強く響くと思います。
Allvin 空軍参謀総長の推薦図書など
「追加:無人機、組織改革等」→https://holylandtokyo.com/2024/08/21/6143/
「米空軍の大改革に備え」→https://holylandtokyo.com/2024/01/31/5473/