7月のNATOサミット(@リトアニア)でのNATO加盟直前に
2機の大型爆撃機がロシアににらみを利かす
6月19日、米空軍の超音速爆撃機B-1が2機、史上初めてスウェーデンの空軍基地に展開着陸し、スウェーデン空軍のグリペン戦闘機と編隊飛行を披露するなど、7月のNATOサミットで32番目の加盟国となる予定のスウェーデンと米国が、加盟前の段階でも既に強固な関係にあることを改めて誇示しました
NATOでは、4月にフィンランドが31番目の加盟国として承認されたところですが、スウェーデン加盟にはトルコが反対し手続きが遅延していましたが、トルコが反対姿勢を軟化させたことから、7月ーにリトアニアで開催されるNATO首脳会議で加盟が正式承認される見通しとなっているところです
スウェーデンの南部に広がるバルチック海(ボスニア湾)に面する「Luleå Kallax Airbase」に展開した2機のB-1爆撃機は、米本土テキサス州Dyess空軍基地から英国空軍Fairford空軍基地にローテーション展開中の4機の一部で、既にスウェーデンがNATOの一部として自然に作戦行動の一部に組み込まれている状況を象徴しています
これまでもB-1爆撃機は、スウェーデン領空や周辺空域を飛行して同国空軍と訓練を実施した実績がありますが、今回は同国空軍基地に着陸し、展開期間は非公開ながら、C-130輸送機で同時展開した整備員や整備器材とともに、しばらくスウェーデン空軍基地を拠点として活動することになります
B-1の初着陸展開に関し欧州米空軍は、「米軍は北極圏での演習訓練を行ってきたが、今回の着陸展開を伴う訓練は、米スウェーデンの友情だけでなく、欧州集団防衛の強化に資するものである」とのコメントを出し、
米国防省Sabrina Singh副報道官は、「スウェーデンは極めて高い能力の軍を有しており、長年にわたり米・NATO・スウェーデンは、共に肩を並べて訓練を重ねてきた」、「公式に32番目のメンバーとなった暁には、更に関係を深化させることを楽しみにしている」と会見で語っています。
またスウェーデン国防省も、「展開目的は、スウェーデンの領土と領空防衛のための訓練である」との声明を発表していますが、両国とも、今後同様のNATO装備展開等が増加するかには言及しませんでした
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中立的な姿勢を長年維持してきた北欧の国々が、あっという間にNATO加盟に至りました。
一方で、なかなか対中国の連携が進まないのがASEAN諸国です。とりあえず7月11~12日にリトアニアの首都ビリニュスで開催されるNATOサミットに注目いたしましょう
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