中国がJ-20初飛行15周年記念日に対艦能力強化のS型発表
中国が継続して改良を重ねる国産ステルス機の最新型
ステルス機として世界初の複座型機となったJ-20Sは、2025年の中国軍事パレードで他の最新鋭戦闘機、電子戦機、ドローンとともに公開された中国軍がアピールする機体で、中国中央テレビは18日にS型について「優れた中長距離制空能力に加え、地上および海上目標に対する精密攻撃能
力、優れた状況認識能力、電子妨害能力、戦術指揮統制能力を誇り、有人機と無人機の共同作戦遂行能力も備えている」と紹介したとのことです
2011年に開発段階の機体が初飛行したJ-20は、初期型のJ-20Aを中国国防省が運用開始宣言したのが2017年10月で、複座のS型として初公開されたのが2024年の航空ショーと記録されていますが、中国国防白書によれば、J-20全体の機数は近年急増しており、2022年50機、2023年140機、2024年200機と毎年50~90機もの増加を示しており、航空戦力の中核を担うアセットとなっています
J-20のステルス性は改良を重ね改善が見られるようですが、米軍F-22やF-35戦闘機のレベルには相当劣っていると一般には評価されています。しかし中国軍は台湾有事を想定し、外洋海軍の大規模拡張に加え、新型極超音速ミサイルや対艦ミサイルを重視するとともに、新型爆撃機開発や既存航空機の兵装増強を通じて対艦攻撃能力強化に力点をおいており、YJ-21(DF-21対艦弾道ミサイルの空中発射版)小型版をJ-10戦闘機に搭載する計画が宣伝されてきました。
今回のS型への海上目標精密誘導攻撃能力付与発表では、具体的にどのような装備や兵器がS型に搭載されるのかは不明ですが、初飛行から15年経過後も中国軍が精力的にJ-20改良に取り組み、機数が急増していることから、中国軍フォローの専門組織「PLATracker」創設者のBen Lewis 氏は、「ステルス機の海上攻撃能力向上は、第一列島線付近で活動する米軍や同盟国軍のリスクを大幅に高める恐れがある」と警鐘を鳴らしています
////////////////////////////////////////////
J-20S紹介動画(約8分)
ステルス性が高くはないと評価されつつも、300機近い探知が困難な攻撃機が対艦対地能力を強化して新たに出現との大変心配なニュースです。
搭載兵器の射程や破壊力が不明で、更にJ-20S型は複座機の特性を生かし、無人機を引き連れての融合運用能力も重視しているようで、西太平洋地域で作戦拠点が少ない「米軍やその同盟国の弱点」を突く点において、敵ながら感心するほどの「効果的投資案件」となっています
中国空軍J-20関連の記事2/2
「2人乗り新型開発?」→https://holylandtokyo.com/2021/11/02/2394/
「2018年航空ショーの評価」→https://holylandtokyo.com/2018/11/12/6864/
「初の海上行動」→https://holylandtokyo.com/2018/05/14/6998/
「報道官が戦闘能力発言」→https://holylandtokyo.com/2018/02/19/7069/
中国空軍J-20関連の記事1/2
「中国国防省が運用開始と」→https://holylandtokyo.com/2017/10/02/7145/
「中国報道:J-20が運用開始?」→https://holylandtokyo.com/2017/03/15/7369/
「大局を見誤るな:J-20初公開に思う」→https://holylandtokyo.com/2016/11/03/7483/
「大幅改修?」→https://holylandtokyo.com/2014/03/21/8504/
「初飛行か?」→https://holylandtokyo.com/2011/05/06/9575/


1月11日、中国政府が中国国産ステルス機J-20戦闘機の初飛行15周年に合わせて発表した声明の中で、同機の2人乗りバージョンであるS型に、地上や海上目標を精密誘導攻撃する能力を付与したと明らかにし、中国国営メディアが同内容を配信しました。