ウクライナにドローン提供実績の Shield AI社が「X-BAT」コンセプト発表
4世代機エンジン搭載パワーでフル装備でも行動半径 1800km
2026年 VTOL初飛行で28年に完全デモ飛行実施予定
年初から「顧客」と接触開始し極めて好感触
同社は既に、極めて厳しい電子妨害環境にあるウクライナに小型版「X-BAT」納入実績があり、また米空軍とのプロジェクトで「X-BAT」に搭載予定の自立飛行AIソフト「Hivemind」をF-16無人試験機「X-62A VISTA」に搭載し、空中戦まで可能なその能力を Kendall 前空軍長官にも搭乗機会を設けて驚かせた、飛ぶ鳥を落とす勢いの新興企業です
23日付米空軍協会 web 記事から「X-BAT」をご紹介
●X-BATは、幅39フィート 12m、全長26フィート 7.5mで、F-5戦闘機と同サイズ。垂直離着陸状で駐機可能なため、従来の戦闘機やヘリコプター1機が占めるスペースに最大3機格納可能
●2026年VTOL 初飛行で、2028年に完全デモ飛行実施予定。上昇限界高度5万フィート、航続距離 3600km以上で、戦闘半径は約1800km
●1機価格は約40億円($27milion)見積で、同社は「攻撃、対空、電子攻撃、ISR 務など多様な任務に対応可能」、「手頃価格の消耗品で、第5世代機よりも桁違いに低い価格とライフサイクルコストで戦闘機の性能を発揮可能な設計」とアピール
●他のCCA 候補機が亜音速飛行なのに対し、F-15やF-16戦闘機が搭載するエンジンPratt &Whitney F100 又は GE Aerospace F110を搭載し、実績のある3D推力偏向ノズル装着予定で、操縦性向上と尾部から着陸する構想(Tail-Sitter Landing System)実現に寄与
●また、既存の戦闘機クラスのエンジンを使用することで、有人戦闘機と同等の速度性能で共に行動可能で、更に「情頼性、保守性、ロジスティクスの成熟度」も確保可能
●自立飛行 AI ソフト「Hivemind」は、敵領域内やその近傍の厳しい電子戦環境を念頭に、つまりGPSや運信使用不可能な環境向けに開発設計されており、X-BATは戦闘空間での有人機との連携や、常時通信なしでの連携戦術戦闘を可能にする。なお General Atomics 社のCCA候補 YFQ-44A もソフト「Hivemind」を採用
●「X-BAT」イメージ動画では、AIM-120 AM RAAM と Standard Missile-6 がベースの海軍新型超長距離空対空ミサイル AIM-174B Gunslinger 搭載可能性が示唆されており、Shield Al
社の webサイト掲載の想像図では、様々な小型兵器が機外搭載も含め可能なことを示している
●垂直離着陸性能を生かし、船舶、島嶼、厳しい環境からの運用が可能で、また同社幹部は、X-BAT の離着陸オプションを増やすため、発射・回収用のトレーラー (launch-and-recovery trailers)を製作予定としている
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「Shield AI」の共同創業者の一人は元米海軍 SEALS 兵士の Brandon Tseng 氏で、以下の発言で米国防省と米国企業のドローン開発環境の問題点を指摘し、業界では有名な人物です。
●「ウクライナで試験していないなら、その装備は十分ではない。欧州の軍指導者も証言している。多くの企業がウクライナに進出したが、ほとんど撤退したのではないか。あの電子戦環境は非常に過酷だ」
●「米国防省は、企業提案の製品を試験する厳しい電子戦環境提供可能な場所の確保に苦労し、年に2-3回程度の電子戦環境試験を考えているようだが、この回数増加こそが改善すべき点だ」
その人物がけん引する企業「ShieldAI」が打ち出した画期的な装備「X-BAT」に期待いたしましょう
ウクライナで試験していないなら、その装備は不十分だ!
「米がドローン支配狙うも」→https://holylandtokyo.com/2025/07/28/12266/
中国は国策で多数の企業を巻き込んで
「3000社以上と全力対応」→https://holylandtokyo.com/2025/05/28/11509/


10月22日、米国ドローン企業「Shield Al」が、垂直離着陸可能で、超音速飛行が可能で、フル装備で行動半径が1800kmで、自立飛行可能なAI ソフトを搭載する、画期的な無人ウイングマン機 CCA(Collaborative Combat Aircraft)候補機「X-BAT」のコンセプトを発表しました。そして既に年初から「顧客」と接触を開始し、滑走路を必要としない「画期的な垂直離着陸性」等々から ACE 構想との親和性が高く、極めて好感触を得ていると同社はアピールしています